Days

日常と読書日記。 受験生日記は閉幕です。



見:Amazon Prime Video
Info:filmarksナタリー


 このブログでピンク映画のレビューを書くことになるとはあまり考えていなかったが、期待していなかったわりに「意外と面白かった」ので、なぜ、どこが面白かったのかをつらつら書いていこうと思う。なおこれを見ようと思った理由は単純で、「アマプラにあったから」と、「AV女優松本菜奈美のファンだから」で、それ以上の理由はない。ちなみに劇場公開版はR15だったようだが、配信で見たのはR18版。

 まず松本演じる主人公の綾が「風俗ライター」の仕事をしているという設定からして謎が多いが(そもそも儲かる仕事なのだろうか)、監督の古澤演じる綾(松本)の彼氏が典型的な、典型的過ぎるタイプのモラハラで、綾の自尊心をじりじりと削っていく同居シーンが非常に重苦しい。その削る描写が割と細かく、綾演じる松本の演技もサマになっている(決して上手くはないが下手でもなく、ナチュラルに演じている)ので、うぜーーという気持ちを募らせていくのである。監督でありながら視聴者に対して自らに対するアンチ感情を増やすアプローチをとるのである。

 そういう彼氏うぜーーーになっていたところ、綾の仕事である風俗ライターという肩書きを利用して彼氏のオキニソープ嬢?のカレンに綾が会いに行く展開が面白い。綾は彼氏とセックスをしたいと思っているのに、彼氏が典型的なモラハラなので彼の気まぐれによってでしか性行為は成立しない。綾と彼氏の「絡み」はいくつかあるが非常に一方的なものだし、あえて淡泊な、あっけないものとして成立させている。

 綾がカレン会いに行くだけでも面白いが、二人で神社に出かけてカメラを向けあったり、全裸でお風呂に入ったり、本来彼氏がいなければ出会うこともなかっただろう二人が距離を詰めていくのを楽しむことができる。絡みを伴うような明確なレズビアンのシーンはないが、一瞬だけキスを交わす場面はある。カレンという自分とは別の女性、そしてセックスワーカーであるカレンを通して綾がセックスをより「知ってゆく」のだろうと思った。

 すごく雑にまとめると、性的な恨みを、性的に仕返すと言ったところだろう。綾がずっと奪われていたセックスの主体性を取り戻すプロセスの中にカレンとの出会いがあり、映画作りがある。そういう意味では、ゆるふわではあるが「女性の連帯」を描いたシスターフッド的であり、レズビアン的でもある映画だ。

 ただの復讐もいいけれど、主体性を回復して恨みを果たすというフォーマットは現代的だとも思うし、そこで初めて松本菜奈美を起用した良さがあるのだと思った。濡れ場はどれも女優の身体の見せ方がうまい。絡み相手の男性は基本的に服を着たままだし、性器も映さない。女優の性器も映らないが、隠すところのない松本のバストは映画になっても魅力的で、柔らかそうにたゆんと揺れる大きな彼女のバストをAVとは違う形で存分に楽しめるのもファンとしては面白いし、その揺れるバストの表現は綾の主体性の回復を分かりやすく明示しているのだろうと感じられた。

 ちなみに中途半端な終わり方をするなと思ったら実は続きがあるようなので、暇があればまたそちらもチェックしてみたい。ここで書くかは別として、松本ファンとしてはそれくらいのことはしても良いだろう。

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