12月は2回にわたって、計6日間の東京遠征をこなしたりしつつ、なんとか本も読んだ月だったかな。2019年へ向けての何かがあったかどうかはわからないが。
mediumには2本だけしかupできなかったので、1月はもう少しアップします。ストック原稿もたくさんあるので。
upした2本は以下の通り。
・7年間待ち望んだ朝吹真理子がいた ――朝吹真理子(2018)『TIMELESS』新潮社
・現実と幻想の融解こそが醍醐味 ――谷崎由依(2017)『囚われの島』河出書房新社
12月の読書メーター
読んだ本の数:19
読んだページ数:6047
ナイス数:22
日本の同時代小説 (岩波新書)
読了日:12月01日 著者:斎藤 美奈子
やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。 (13) (ガガガ文庫)
読了日:12月01日 著者:渡 航
約束された場所で―underground 2 (文春文庫)
読了日:12月01日 著者:村上 春樹
数学する身体 (新潮文庫)
読了日:12月07日 著者:森田 真生
囚われの島
読了日:12月08日 著者:谷崎 由依
海市 (P+D BOOKS)
読了日:12月15日 著者:福永 武彦
自炊力 料理以前の食生活改善スキル (光文社新書)
読了日:12月15日 著者:白央篤司
二軍監督の仕事 育てるためなら負けてもいい (光文社新書)
読了日:12月19日 著者:高津臣吾
ベルリンは晴れているか (単行本)
読了日:12月22日 著者:深緑 野分
現代思想 2018年11月号 特集=「多動」の時代 ―時短・ライフハック・ギグエコノミー―
読了日:12月22日 著者:小島慶子,伊藤亜紗,貴戸理恵,ドミニク・チェン,若林恵,松本卓也,今野晴貴,小川さやか,D・グレーバー
生活考察 Vol.06
読了日:12月22日 著者:
ガルシア=マルケス「東欧」を行くの感想
時代を感じるエピソードもちりばめられていて、面白かった。アウシュビッツを訪れて収容施設を見学するところや、経済的に比較的うまくいっているチェコスロバキアへの好印象、そして1956年のハンガリー動乱を経たブダペストの市街(戦闘のあとがまざまざと残る)を歩くあたりの章が特に良い。
読了日:12月25日 著者:ガブリエル ガルシア=マルケス
失われた時を求めて(11)――囚われの女II (岩波文庫)の感想
長い長いヴァルデュラン家での夜会を経たあとの、アルベルチーヌとの最後の日々。私視点なので愛憎たっぷりではあるが、別れの予感をかみしめながら過ごす最後のひととき、という感じかな。アルベルチーヌは自由を求めていたのだろうし、私はそれを与えたくなかった。その末の結末。
読了日:12月25日 著者:プルースト
新版 ダメな議論 (ちくま文庫)
読了日:12月26日 著者:飯田 泰之
失われた時を求めて(12)――消え去ったアルベルチーヌ (岩波文庫)の感想
永遠に失われてしまったアルベルチーヌへの思いの丈というにはあまりにも長すぎるし、いまさらかよとツッコミを入れたくなるような自己愛に満ち満ちている。悲劇のヒロインとなってしまったアルベルチーヌは、もはや何も語れない。そのことがよち、彼女をミステリアスで美しい存在へとするのかもしれないが。
読了日:12月27日 著者:プルースト
チリ夜想曲 (ボラーニョ・コレクション)
読了日:12月27日 著者:ロベルト・ボラーニョ
あまりにも真昼の恋愛 (韓国文学のオクリモノ)の感想
非常に良かった。まず表題作で打ちのめされ、そしてその次の「趙衆均氏の世界」でやられ、後半だと「私たちがどこかの星で」がとても好み。現代特有の生きづらさを抱えるのはどの国の人間でも同じであるなということと、そういう現実をいかに生き延びていくかが書かれている。組織の論理ではなく、自分の論理で生きていく方法を、皆模索しているし、つながりを求めている。
読了日:12月29日 著者:キム グミ
障害者の傷、介助者の痛み
読了日:12月31日 著者:渡邉 琢
すべての、白いものたちのの感想
2018年最後に読み終えた一冊で、非常に満足度が高い。本の作りそのものが非常に凝ったものになっているせいもあるだろうが、最初から最後まであまりにも美しくて、悲しくて寂しい。寂寥感、とでもいうべきだろうか。絶望のあとを生きていく人々に寄り添うのは、『ギリシャ語の時間』で試みたことに近いかもしれない。誰だって傷がありながら生きている。めぐりめぐって、それが一つの物語になることもある。語られなかったことを語る人が後から出てくるかもしれないから。あと、できればあとがき(「作家の言葉」)は最後に読んだほうがよい。
読了日:12月31日 著者:ハン・ガン
読書メーター
mediumには2本だけしかupできなかったので、1月はもう少しアップします。ストック原稿もたくさんあるので。
upした2本は以下の通り。
・7年間待ち望んだ朝吹真理子がいた ――朝吹真理子(2018)『TIMELESS』新潮社
・現実と幻想の融解こそが醍醐味 ――谷崎由依(2017)『囚われの島』河出書房新社
12月の読書メーター
読んだ本の数:19
読んだページ数:6047
ナイス数:22
日本の同時代小説 (岩波新書)
読了日:12月01日 著者:斎藤 美奈子
やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。 (13) (ガガガ文庫)
読了日:12月01日 著者:渡 航
約束された場所で―underground 2 (文春文庫)
読了日:12月01日 著者:村上 春樹
数学する身体 (新潮文庫)
読了日:12月07日 著者:森田 真生
囚われの島
読了日:12月08日 著者:谷崎 由依
海市 (P+D BOOKS)
読了日:12月15日 著者:福永 武彦
自炊力 料理以前の食生活改善スキル (光文社新書)
読了日:12月15日 著者:白央篤司
二軍監督の仕事 育てるためなら負けてもいい (光文社新書)
読了日:12月19日 著者:高津臣吾
ベルリンは晴れているか (単行本)
読了日:12月22日 著者:深緑 野分
現代思想 2018年11月号 特集=「多動」の時代 ―時短・ライフハック・ギグエコノミー―
読了日:12月22日 著者:小島慶子,伊藤亜紗,貴戸理恵,ドミニク・チェン,若林恵,松本卓也,今野晴貴,小川さやか,D・グレーバー
生活考察 Vol.06
読了日:12月22日 著者:
ガルシア=マルケス「東欧」を行くの感想
時代を感じるエピソードもちりばめられていて、面白かった。アウシュビッツを訪れて収容施設を見学するところや、経済的に比較的うまくいっているチェコスロバキアへの好印象、そして1956年のハンガリー動乱を経たブダペストの市街(戦闘のあとがまざまざと残る)を歩くあたりの章が特に良い。
読了日:12月25日 著者:ガブリエル ガルシア=マルケス
失われた時を求めて(11)――囚われの女II (岩波文庫)の感想
長い長いヴァルデュラン家での夜会を経たあとの、アルベルチーヌとの最後の日々。私視点なので愛憎たっぷりではあるが、別れの予感をかみしめながら過ごす最後のひととき、という感じかな。アルベルチーヌは自由を求めていたのだろうし、私はそれを与えたくなかった。その末の結末。
読了日:12月25日 著者:プルースト
新版 ダメな議論 (ちくま文庫)
読了日:12月26日 著者:飯田 泰之
失われた時を求めて(12)――消え去ったアルベルチーヌ (岩波文庫)の感想
永遠に失われてしまったアルベルチーヌへの思いの丈というにはあまりにも長すぎるし、いまさらかよとツッコミを入れたくなるような自己愛に満ち満ちている。悲劇のヒロインとなってしまったアルベルチーヌは、もはや何も語れない。そのことがよち、彼女をミステリアスで美しい存在へとするのかもしれないが。
読了日:12月27日 著者:プルースト
チリ夜想曲 (ボラーニョ・コレクション)
読了日:12月27日 著者:ロベルト・ボラーニョ
あまりにも真昼の恋愛 (韓国文学のオクリモノ)の感想
非常に良かった。まず表題作で打ちのめされ、そしてその次の「趙衆均氏の世界」でやられ、後半だと「私たちがどこかの星で」がとても好み。現代特有の生きづらさを抱えるのはどの国の人間でも同じであるなということと、そういう現実をいかに生き延びていくかが書かれている。組織の論理ではなく、自分の論理で生きていく方法を、皆模索しているし、つながりを求めている。
読了日:12月29日 著者:キム グミ
障害者の傷、介助者の痛み
読了日:12月31日 著者:渡邉 琢
すべての、白いものたちのの感想
2018年最後に読み終えた一冊で、非常に満足度が高い。本の作りそのものが非常に凝ったものになっているせいもあるだろうが、最初から最後まであまりにも美しくて、悲しくて寂しい。寂寥感、とでもいうべきだろうか。絶望のあとを生きていく人々に寄り添うのは、『ギリシャ語の時間』で試みたことに近いかもしれない。誰だって傷がありながら生きている。めぐりめぐって、それが一つの物語になることもある。語られなかったことを語る人が後から出てくるかもしれないから。あと、できればあとがき(「作家の言葉」)は最後に読んだほうがよい。
読了日:12月31日 著者:ハン・ガン
読書メーター
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