見:ホール・ソレイユ 高校時代は日本史選択だったものの伊藤野枝と大杉栄についてはそれほど多く知らないなと言うことと、ちょうど大河ドラマ『光る君へ』で紫式部を演じる吉高由里子が伊藤野枝をどう演じるのか単純に気になったので見た、というところだった。実際は …
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背負いながら生きる物語の、はじまりのおわり ――『ゴールデンカムイ』(2024年)
見:イオンシネマ綾川 原作未読でアニメも見ておらず、アイヌの話と言う意外の情報はほとんどないままなんとなく見たが、思った以上に面白かったのが素直な感想。漫画原作ものの実写化はいつだって容易ではないと思うが、相当お金かけてますねそしてVFXガチガチにやって …
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才能あふれた苦悩する若者が、傷ついた治療者と出会う ――『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』(アメリカ、1997年)
グッド・ウィル・ハンティング/旅立ちケイシー アフレック2020-07-01 見:Netflix 最近また眠りが謎に浅い周期に入っているのか、普段通りに睡眠してもやけに早く目が覚めることがあり、仕方ないので映画でも見るかと思ってネトフリをふらふらしていて見たのが本作。主演の …
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未成熟なアタッチメント、レズビアンへのまなざし ――『私の少女』(韓国、2014年)
見:Amazonプライムビデオ 傷を負った二人の女性、というには非対称な構図ではあるが静かな入り方をする中で中盤から暗転し、最後まで一気に加速してゆく展開は見ごたえがあった。ソウルからは距離のあると思われる小さな漁村を舞台にしており、その土地の交番に所長 …
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動機が最大のトリック ――『ある閉ざされた雪の山荘で』(2024年)
見:イオンシネマ綾川 原作刊行が1992年。自分が小説を読んだのは2003年〜04年ごろで、当時から交流のあった朱空さんを含む他の何人かとBBSで会話をしていた流れで手に取った一冊だった。東野圭吾が一般にブレイクする少し前ではあったが、当時からミステリ読みからは …
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2023年の映画鑑賞記録
2023年に見た映画の振り返り。 毎年やっているわけではないが、過去の振り返りが読みたい方は「annual」カテゴリーからさかのぼっていただければ。filmarksにも採点付きで記録や感想を残しているのでこちらもどうぞ。 劇場(18本) ・『アイカツ! 10th STORY 未来へ …
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生き方の問題 ――『正欲』(2023年)
見:イオンシネマ宇多津 原作は読んでいないが柴田錬三郎賞を取るなどの評価を受けており、それなりの分厚さもあるので原作のポテンシャルはそれなりにあるのだと思う。ただ映画化となると……どうしても尺の問題に突き当たってしまうんだろうなあ、という感想を持った …
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ミニマルな東京の中で語られない過去を想像する ――『PERFECT DAYS』(日本・ドイツ合作、2023年)
見:イオンシネマ綾川 この映画を見る前にまず自分はヴェンダースをそんなに見ていないんだよな、ということを考えていた。上京した年(2008年)に早稲田松竹で『都会のアリス』というレトロでモノクロなロードムービーを見た記憶はあるがおそらくそれだけで、『ベルリ …
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再びの春に芽吹く変化の兆しと、成熟と未熟のあわいが生む鮮やかな反復 ――『青春ブタ野郎はランドセルガールの夢を見ない』(2023年)
見:イオンシネマ綾川 前作から半年を待たずに公開となったシリーズ新作であり、高校生編完結の1本である。春から始まった物語が次の春へ、つまり梓川咲太と桜島麻衣が出会ってから一年が経過することを様々な形で実感させられる作品になっている。 シリーズ前々 …
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静けさの中での再生と、逃れられないリアル ――『ハン・ゴンジュ 17歳の涙』(韓国、2014年)
見:Jaiho 定期的にJaihoで韓国映画を見ているが、本作もその一環で見てみた。2004年に韓国で起きた事件を題材にして2014年に制作された映画で、低予算だが各映画賞などで評価を受けたようだ。主演のチョン・ウヒはこの映画で韓国国内の映画賞で主演女優賞をとっている …
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