引き続きやっていきましょうという気持ちでウーバーイーツは継続しており、なぜか自己ベストだった5月の収入を更新するほどの7月だったわけだが(よく分からないが梅雨のせいだろうとは思う)6月から野球が始まったことによって、注文と注文の合間に経過をチェックしたりラジオで中継を聞いたりするのがとても楽しい。
そうそう、こういう日常が本当は春先からあったんだということを、つい最近まで忘れていたと素直に思った。しばらくスポーツのない時間が続いていたことに半ばあきらめんような気持ちを持っていたが、始まってみるとやはりスポーツは楽しいし面白いなと思う。逆に一貫して無観客での開催を続けている競馬の世界の努力も本当に素晴らしいと思う。4月に桜花賞、5月にダービーといったように、競馬があることによって季節感を担保できた人も多かったのではないか。ちなみに馬券は当たったり外れたりでトントンです。
そして6月中旬からシーズンが始まったプロ野球だが、いまのところなぜかヤクルトが強い。強いというより、しぶといというか、去年に比べると簡単に負けないチームになったのかなと思うが、なぜ8月になってもなおAクラスにいるのか、正直よく分からない。
よく分からない理由は主に二つある。一つは外国人選手の不振である。唯一元メジャーリーガーでありバリバリの守備職人であるエスコバーは30代になっても堅実で華麗な守備を披露している。オープン戦や練習試合では今一つだった打撃面でも気づけば打率が3割に近づいて、最近では山田哲人の休養の穴埋めとして2番を打つこともある。だが、エスコバー以外、例えばイノーアはいまだ勝ちなしだし、スアレスも早々に離脱。マクガフはなんとか投げているが防御率が芳しくない。このような、助っ人が助っ人になれていないのがいまのヤクルトだ。
もう一つは先発陣だ。開幕時、先発ローテに入っていていまも残っているのはライアン小川だけである。スアレスとイノーアが先述したように不振で、カツオもまだ勝ちがないまま調整中。こうなってくると2軍からの選手に頑張ってもらうしかなく、高橋奎二や高梨や原樹理がなんとか勝ちを拾い、山中浩史もシーズン初先発で8回無失点と好投し、ルーキーの大西や吉田大喜が早くも1軍で、という形になっている。吉田は先日プロ初勝利を挙げたが、開幕ローテの先発陣の離脱がなければ登板自体はもっと後になっていたことだろう。初勝利自体はいいニュースであるが、その背景は非常に複雑である。
それでもなぜかヤクルトはAクラスだ。8月になって4連敗を記録したが、7月までは3連敗以上を経験しなかった。10回で終わりという規定の影響もあるが、大型連敗からそのままずるずるいってしまいうのは2018年に嫌なほど見た光景で、大型連敗がないのは一つ強さである。2018年はあの連敗(何連敗か思い出したくない)で開幕後のスタートダッシュを帳消しにしてしまい、シーズンをほぼ終わらせてしまった。
この前、元中日の山本昌が『レジェンドの目撃者』という番組で語っていた内容がヤクルトの強さに通じる気がした。山本昌はエリートを歩んできた選手ではない。それでも40代でのノーノ―と200勝、49歳での勝利、50歳での登板という昭和の往年の選手でも作れなかった記録を達成できた。なぜなのか?
よくも悪くも、持ち味を生かすしかなかったから、というのが山本昌の自己解釈である。大きな体格であったり、緻密な制球であったり、あるいはキャッチャーのサインには基本的に首を振る素直さであったり。自分自身の持ち味をフルに、かつ効果的に使うことによって選手生命を伸ばしてきた。
これはいまのヤクルトも同じだ。エスコバーがショートを守り、村上がサードの守備を向上させることによって内野の守備はかなり堅実になった。内野が安定しているとピッチャーはゴロを打たせやすい。守備でのファインプレーが出れば攻撃へのリズムにつながる。ベテランの坂口は外野とファーストを行ったり来たりではあるが、ユーティリティーなベテランが出続けることで若手に対して危機感をあおる役割もあるかもしれない。若手とベテランの関係で言えば青木がキャプテンなのもいい。メジャーに行ってからの青木は、チームのモチベーターとしての役割も担えるようになった。(侍ジャパンでもこの能力は生かされてきた)
現有戦力をいかに効果的に使うか。それも一人ずつバラバラに考えるのではなく、いかにしてチームとして機能させるのか。特に打つ方に関してはバレンティンが抜けたので、打線にホームランの多さは期待できない。その代わり、打率を明らかに向上させている村上が4番として機能しているように、誰かが抜ければ抜けた分、穴を埋めるための結果を各選手が残しているのが非常に頼もしい。巨人にパーラやウィーラー、阪神にサンズやボーア、DeNAにソトやロペスやオースティンといった布陣と比較すると、まるでいまのヤクルト打線は私立の強豪校に立ち向かう地方の公立校のようでもある。でも地方の公立校が常に私学強豪校に負けるわけでもない。特にプロ野球は甲子園のようにトーナメントではないから、三連戦を一つ負けても残り二つ勝てばいい(もしくは1勝1敗1分けでもよい)
というのは、特定の選手に依存するよりも幅広い選手が活躍できる環境の方が実は結果を残せるのかもしれない。(ソフトバンクの層が厚すぎるように)
いずれにせよ、そんなわけで遅れてやってきた今年のプロ野球はいつになく面白いシーズンになっている。そして遅れてやってきたといえば3か月遅れて放送が始まった『俺ガイル完』もいまのところ順調に楽しんでいる。原作をおそらくなぞるような結果になるだろうから結末は知っている。けれどもずっと追いかけて来たシリーズがアニメでも完結までたどりつけるのは、なかなか幸福であることもまた感じている。
そんな感じでようやく梅雨も明けた特別な夏、2020はまだしばらく続いていくのだろう。皆さんもどうかご自愛ください。屋外では積極的にマスク外していこうな。(特に人口密度の高くない地方ではさすがにもっとみんな外してもいいと思う)
7月の読書メーター
読んだ本の数:17
読んだページ数:4077
ナイス数:16
精神科の薬がわかる本 第4版の感想
いい本でした。福祉職は薬剤の知見を十分に持たないまま仕事をしていることが多いので、利用者の変化や不調に対応する上では薬剤の特徴や副作用を知っておいた方が良い。家族や支援者に向けて書かれている箇所も多く、その意味でも使える本だと感じた。
読了日:07月01日 著者:姫井 昭男
源氏物語 4 (新潮文庫 え 2-19)
読了日:07月05日 著者:紫式部
政治改革再考 :変貌を遂げた国家の軌跡 (新潮選書)の感想
ほぼ書き下ろし、選書という出版形式の中でも骨太な議論を展開するところはさすが。複数の領域を個別的にではなく連関的にとらえるマルチレヴェルミックスというパースペクティブと、アイディアと土着化という二つの視点で選挙制度改革や行政改革を筆頭に司法制度改革や金融、地方分権改革に切り込んでいく。一冊の中で手広く扱うところは学術書ではなく一般書らしいおもしろさかなと思った。数々の政治不信や汚職、そして熱狂なき都知事選挙を終えた今だからこそこの本の扱う内容は色濃く読めるかもしれない。
読了日:07月06日 著者:待鳥 聡史
海外オタ女子事情
読了日:07月07日 著者:劇団雌猫
Number PLUS 野村克也と名将の言葉学。 (Sports Graphic Number PLUS(スポーツ・グラフィック ナンバープラス)) (文春e-book)
読了日:07月07日 著者:
リモートワークの達人 (ハヤカワ文庫NF)
読了日:07月10日 著者:ジェイソン フリード,デイヴィッド ハイネマイヤー ハンソン
二軍監督の仕事〜育てるためなら負けてもいい〜 (光文社新書)
読了日:07月11日 著者:高津 臣吾
世に棲む患者 中井久夫コレクション 1巻 (全4巻) (ちくま学芸文庫)の感想
「働く患者」、「医療における人間関係」、「医師・患者関係における陥穽」の三本が特に面白かった。
読了日:07月15日 著者:中井 久夫
白人ナショナリズム アメリカを揺るがす「文化的反動」 (中公新書)
読了日:07月16日 著者:渡辺靖
群青神殿 (ハヤカワ文庫JA)
読了日:07月20日 著者:小川一水
今日のメンタルヘルス (放送大学教材)
読了日:07月21日 著者:石丸 昌彦
ユリイカ 2020年5月号 特集=韓国映画の最前線 ―イ・チャンドン、ポン・ジュノからキム・ボラまで―
読了日:07月22日 著者:ポン・ジュノ,キム・ボラ,チョン・ジュリ,シム・ウンギョン,真利子哲也,深田晃司
コロナクライシス (日経プレミアシリーズ)
読了日:07月22日 著者:滝田 洋一
急に具合が悪くなる
読了日:07月24日 著者:宮野 真生子,磯野 真穂
人類と病-国際政治から見る感染症と健康格差 (中公新書 2590)の感想
COVID-19との日々はまだまだ続いていく中手に取りやすい新書という形で出版されたことがまず素晴らしい。本書の半分以上は古い感染症や新しい感染症に人類がどう立ち向かってきたかの軌跡を辿る旅のようである。後半はやや総花的ではあるがタバコ規制などは生活に密着している重要なポイントであるし、国の豊かさの違いが医療費の公私負担の割合に分かりやすく表れている点や、医療を巡る汚職など、政治学的な関心の高いテーマが紹介される。
読了日:07月24日 著者:詫摩 佳代
エキスパートナース 2020年 6月号[雑誌]ナースのギモンに答えます 新型コロナウイルス感染症/令和2年度診療報酬改定 ケア・看護業務はこう変わる!の感想
仕事用。COVID-19関連の特集と後半のてんかんの診療ガイドライン2018についての解説記事を中心に面白く読んだ。
読了日:07月28日 著者:
孫基禎―帝国日本の朝鮮人メダリスト (中公新書 (2600))
読了日:07月31日 著者:金 誠
読書メーター
そうそう、こういう日常が本当は春先からあったんだということを、つい最近まで忘れていたと素直に思った。しばらくスポーツのない時間が続いていたことに半ばあきらめんような気持ちを持っていたが、始まってみるとやはりスポーツは楽しいし面白いなと思う。逆に一貫して無観客での開催を続けている競馬の世界の努力も本当に素晴らしいと思う。4月に桜花賞、5月にダービーといったように、競馬があることによって季節感を担保できた人も多かったのではないか。ちなみに馬券は当たったり外れたりでトントンです。
そして6月中旬からシーズンが始まったプロ野球だが、いまのところなぜかヤクルトが強い。強いというより、しぶといというか、去年に比べると簡単に負けないチームになったのかなと思うが、なぜ8月になってもなおAクラスにいるのか、正直よく分からない。
よく分からない理由は主に二つある。一つは外国人選手の不振である。唯一元メジャーリーガーでありバリバリの守備職人であるエスコバーは30代になっても堅実で華麗な守備を披露している。オープン戦や練習試合では今一つだった打撃面でも気づけば打率が3割に近づいて、最近では山田哲人の休養の穴埋めとして2番を打つこともある。だが、エスコバー以外、例えばイノーアはいまだ勝ちなしだし、スアレスも早々に離脱。マクガフはなんとか投げているが防御率が芳しくない。このような、助っ人が助っ人になれていないのがいまのヤクルトだ。
もう一つは先発陣だ。開幕時、先発ローテに入っていていまも残っているのはライアン小川だけである。スアレスとイノーアが先述したように不振で、カツオもまだ勝ちがないまま調整中。こうなってくると2軍からの選手に頑張ってもらうしかなく、高橋奎二や高梨や原樹理がなんとか勝ちを拾い、山中浩史もシーズン初先発で8回無失点と好投し、ルーキーの大西や吉田大喜が早くも1軍で、という形になっている。吉田は先日プロ初勝利を挙げたが、開幕ローテの先発陣の離脱がなければ登板自体はもっと後になっていたことだろう。初勝利自体はいいニュースであるが、その背景は非常に複雑である。
それでもなぜかヤクルトはAクラスだ。8月になって4連敗を記録したが、7月までは3連敗以上を経験しなかった。10回で終わりという規定の影響もあるが、大型連敗からそのままずるずるいってしまいうのは2018年に嫌なほど見た光景で、大型連敗がないのは一つ強さである。2018年はあの連敗(何連敗か思い出したくない)で開幕後のスタートダッシュを帳消しにしてしまい、シーズンをほぼ終わらせてしまった。
この前、元中日の山本昌が『レジェンドの目撃者』という番組で語っていた内容がヤクルトの強さに通じる気がした。山本昌はエリートを歩んできた選手ではない。それでも40代でのノーノ―と200勝、49歳での勝利、50歳での登板という昭和の往年の選手でも作れなかった記録を達成できた。なぜなのか?
よくも悪くも、持ち味を生かすしかなかったから、というのが山本昌の自己解釈である。大きな体格であったり、緻密な制球であったり、あるいはキャッチャーのサインには基本的に首を振る素直さであったり。自分自身の持ち味をフルに、かつ効果的に使うことによって選手生命を伸ばしてきた。
これはいまのヤクルトも同じだ。エスコバーがショートを守り、村上がサードの守備を向上させることによって内野の守備はかなり堅実になった。内野が安定しているとピッチャーはゴロを打たせやすい。守備でのファインプレーが出れば攻撃へのリズムにつながる。ベテランの坂口は外野とファーストを行ったり来たりではあるが、ユーティリティーなベテランが出続けることで若手に対して危機感をあおる役割もあるかもしれない。若手とベテランの関係で言えば青木がキャプテンなのもいい。メジャーに行ってからの青木は、チームのモチベーターとしての役割も担えるようになった。(侍ジャパンでもこの能力は生かされてきた)
現有戦力をいかに効果的に使うか。それも一人ずつバラバラに考えるのではなく、いかにしてチームとして機能させるのか。特に打つ方に関してはバレンティンが抜けたので、打線にホームランの多さは期待できない。その代わり、打率を明らかに向上させている村上が4番として機能しているように、誰かが抜ければ抜けた分、穴を埋めるための結果を各選手が残しているのが非常に頼もしい。巨人にパーラやウィーラー、阪神にサンズやボーア、DeNAにソトやロペスやオースティンといった布陣と比較すると、まるでいまのヤクルト打線は私立の強豪校に立ち向かう地方の公立校のようでもある。でも地方の公立校が常に私学強豪校に負けるわけでもない。特にプロ野球は甲子園のようにトーナメントではないから、三連戦を一つ負けても残り二つ勝てばいい(もしくは1勝1敗1分けでもよい)
というのは、特定の選手に依存するよりも幅広い選手が活躍できる環境の方が実は結果を残せるのかもしれない。(ソフトバンクの層が厚すぎるように)
いずれにせよ、そんなわけで遅れてやってきた今年のプロ野球はいつになく面白いシーズンになっている。そして遅れてやってきたといえば3か月遅れて放送が始まった『俺ガイル完』もいまのところ順調に楽しんでいる。原作をおそらくなぞるような結果になるだろうから結末は知っている。けれどもずっと追いかけて来たシリーズがアニメでも完結までたどりつけるのは、なかなか幸福であることもまた感じている。
そんな感じでようやく梅雨も明けた特別な夏、2020はまだしばらく続いていくのだろう。皆さんもどうかご自愛ください。屋外では積極的にマスク外していこうな。(特に人口密度の高くない地方ではさすがにもっとみんな外してもいいと思う)
7月の読書メーター
読んだ本の数:17
読んだページ数:4077
ナイス数:16

いい本でした。福祉職は薬剤の知見を十分に持たないまま仕事をしていることが多いので、利用者の変化や不調に対応する上では薬剤の特徴や副作用を知っておいた方が良い。家族や支援者に向けて書かれている箇所も多く、その意味でも使える本だと感じた。
読了日:07月01日 著者:姫井 昭男

読了日:07月05日 著者:紫式部

ほぼ書き下ろし、選書という出版形式の中でも骨太な議論を展開するところはさすが。複数の領域を個別的にではなく連関的にとらえるマルチレヴェルミックスというパースペクティブと、アイディアと土着化という二つの視点で選挙制度改革や行政改革を筆頭に司法制度改革や金融、地方分権改革に切り込んでいく。一冊の中で手広く扱うところは学術書ではなく一般書らしいおもしろさかなと思った。数々の政治不信や汚職、そして熱狂なき都知事選挙を終えた今だからこそこの本の扱う内容は色濃く読めるかもしれない。
読了日:07月06日 著者:待鳥 聡史

読了日:07月07日 著者:劇団雌猫

読了日:07月07日 著者:

読了日:07月10日 著者:ジェイソン フリード,デイヴィッド ハイネマイヤー ハンソン

読了日:07月11日 著者:高津 臣吾

「働く患者」、「医療における人間関係」、「医師・患者関係における陥穽」の三本が特に面白かった。
読了日:07月15日 著者:中井 久夫

読了日:07月16日 著者:渡辺靖

読了日:07月20日 著者:小川一水

読了日:07月21日 著者:石丸 昌彦

読了日:07月22日 著者:ポン・ジュノ,キム・ボラ,チョン・ジュリ,シム・ウンギョン,真利子哲也,深田晃司

読了日:07月22日 著者:滝田 洋一

読了日:07月24日 著者:宮野 真生子,磯野 真穂

COVID-19との日々はまだまだ続いていく中手に取りやすい新書という形で出版されたことがまず素晴らしい。本書の半分以上は古い感染症や新しい感染症に人類がどう立ち向かってきたかの軌跡を辿る旅のようである。後半はやや総花的ではあるがタバコ規制などは生活に密着している重要なポイントであるし、国の豊かさの違いが医療費の公私負担の割合に分かりやすく表れている点や、医療を巡る汚職など、政治学的な関心の高いテーマが紹介される。
読了日:07月24日 著者:詫摩 佳代
![エキスパートナース 2020年 6月号[雑誌]ナースのギモンに答えます 新型コロナウイルス感染症/令和2年度診療報酬改定 ケア・看護業務はこう変わる!](https://m.media-amazon.com/images/I/51sizRvwiZL._SL75_.jpg)
仕事用。COVID-19関連の特集と後半のてんかんの診療ガイドライン2018についての解説記事を中心に面白く読んだ。
読了日:07月28日 著者:

読了日:07月31日 著者:金 誠
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