うるう日ですね。4年前の今日の記事を軽く振り返りつつ今日のことを書きます。
なんか最近振り返り系の記事が多いですがストックがいっぱいあるので有効活用しましょう。
4年前の今日は大阪での国立入試を終えて、卒業式まで宙ぶらりんの一週間のうちの一日、だったような気がする。
『さよなら妖精』を読んでたのは、たぶん高校時代の間に改めて読んでおかないと大学生になってしまうといまが完全に過去になってしまうとか、そんなことを考えていたからだと思います。「初読のときとは違い、自分が主人公達の年齢になっていることへの驚きが一つ。あんまり実感はないんだけど」と書いているくらいなので。実感を得てしまうその前にもう一度、というところかな。
クラスには数人女子が来てたんだけど確か男は俺だけで、静かな部屋の片隅の窓際のイスに腰掛けて、のんびり読みながら過ごしていたのを覚えている。長い勝負が終わって、非常におだやかな晴れた午後だった。4年後の同じ日にガンガン雪に降られるとはまさか思わない。
というわけで、今日は雪に降られながら国立新美術館に行ってきました。文化庁メディア芸術祭と、五美大卒展を見るために。どっちも同じくらい楽しみにしていたのでとても楽しかったです。
3時間有ればある程度見られるかなあと思ったが全然足りなかった。午前中に来て一回中休みして、午後にまたというプランが妥当だっただろうなと思う。メディア芸術祭も新美の展示しか結局見てないしね。
実は初めての国立新美術館だったんだが、とてもきれいで大きくて、近くの森美術館同様とても未来的で21世紀的な作りだった。あっちは森ビルだから豪華だし、こっちは国立なので豪華、ってところなのかな。
五美大卒展には武蔵美、多摩美、女子美大、日芸、東京造形大の人たちが参加してた。ちゃんと見たのは有名な最初の2校かな。違いがちゃんと分かったわけではないが、さすが美術の世界では有名大だけあるなあという展示だった。
来訪者のある人が言ってたけど「ただうまい」だけならどこの大学もほとんど差がないと思う。あるのは学部生か院生か、の差くらいかな。要はそれ相応のクオリティみたいなものです。これは美術に限らずどの分野でも言えると思うけど。
ただ、表現力というか、作品を通じて何を伝えたいのかという点への工夫では武蔵美と多摩美が抜けていたのかなあと思う。細かい部分は本当に分からないのでちゃんと論評する気とかは全然ないんだけど実感としてはそんなところ。ただこの2大学以外でも個性的で面白いなあと思う学生の作品はもちろんあったし、大学ごとの卒展だとその大学のカラーしかないけど、見比べることができた利点は単純に多様な作品に出会えたことだと思う。
時間的に余裕があれば3階でやってた東洋美術学校の卒展も見たかったけど、メディア芸術祭を見たかったので残念ながら。卒展も芸術祭も今週日曜日までやっているので無料だしお暇な方はぜひぜひ。卒展ですこし残念だったのは製作者の顔が見えなかったところかなあ。大学別の卒展だと直接お会いできる可能性も高いと思うけど合同展なので、っというところなんだろうか。
今月は卒展めぐりをしていてこれで4回目、計8校を見てきた。(*1)いくつか見ていると数だけで膨大になるわけだけど、ある程度全体を眺めつつ気に入った作品の前に立ってじっくり見る、という流れで見ている。自分の好きなものが見つかるのは喜びだし、その気持ちを伝えるためにノートに感想を書いたりしながら、そのときしかない体験を大事にする。写真も撮れる場合が卒展は多いけど、前に立つという行為の希少性は揺らがず重要なのかなと。
で、メディア芸術祭なんですが国立新美術館では受賞作がそれぞれ展示されているという感じ。大賞を大きく扱いつつ、他の賞や推薦作品はスクリーンで個別にという感じ。
大賞といえばまどマギを見ないわけにはいかないので見てきたけどうめてんてーの原画とかまどかの等身大(っぽい)立体フィギュアだとか、全話のダイジェストに「コネクト」をあてた動画だとか、なかなか見られないものが多くて単純に楽しかった。ただでさえ雪だし平日なのでそんなに人はいなかったけど週末は混むんだろうなあ。ブースそんなに広くなかったし。
それ以外もいろいろ見てきたけど印象的だったのはamazarashiのPVと「rain town」かな。後者はニコニコに上がっているのを去年見てたいへん感動したのでぜひ見に来たかった。
1つしか歳が変わらない人が卒業制作としてつくった作品なのだが、切なさといとおしさ、あたたかさとつめたさなど相反する感覚が内包されているけれども全然バランスが崩れていないのがまずすごい。そして静かな音楽で進む映像に、勢いこそないけどいつのまにか引き込まれるのが印象的だった。久しぶりに見たからだと思うけどかなりぐっときた。
会場では原画とか設定画が展示されていて行ってよかったと思った。今回新人賞を受賞したようだけど新人賞でこれだけ大規模に展示されるのは本当にすごいなあ、と思いつつ。
4年前と今日をつなぐものがあるとすれば、情感あふれるコンテンツに触れて一日を過ごしていたことだろう。今日くらいは、今日くらいは自分の好きなものにふれて、楽しくかつのんびりと過ごせたらという思いがあったようななかったような。
4年後はなにやってるんだろうね〜。学生はもう卒業してくれているとありがたいんだがwまあ、4年後がもしお休みの日なら、同じようにのんびりと何かに触れて過ごしてみたいといまは思っている。
*1 2月頭に東京芸大@上野キャンパスと多摩美造形表現学部造形学科@上野の森美術館、中旬に東京工芸大@ベルサール秋葉原and秋葉原UDXを見てきた。多摩美は2回見たことになるけど同じ作品はなかった気がする。そして来月末にもう1回八王子キャンパスに見に行きたい。
なんか最近振り返り系の記事が多いですがストックがいっぱいあるので有効活用しましょう。
4年前の今日は大阪での国立入試を終えて、卒業式まで宙ぶらりんの一週間のうちの一日、だったような気がする。
『さよなら妖精』を読んでたのは、たぶん高校時代の間に改めて読んでおかないと大学生になってしまうといまが完全に過去になってしまうとか、そんなことを考えていたからだと思います。「初読のときとは違い、自分が主人公達の年齢になっていることへの驚きが一つ。あんまり実感はないんだけど」と書いているくらいなので。実感を得てしまうその前にもう一度、というところかな。
クラスには数人女子が来てたんだけど確か男は俺だけで、静かな部屋の片隅の窓際のイスに腰掛けて、のんびり読みながら過ごしていたのを覚えている。長い勝負が終わって、非常におだやかな晴れた午後だった。4年後の同じ日にガンガン雪に降られるとはまさか思わない。
というわけで、今日は雪に降られながら国立新美術館に行ってきました。文化庁メディア芸術祭と、五美大卒展を見るために。どっちも同じくらい楽しみにしていたのでとても楽しかったです。
3時間有ればある程度見られるかなあと思ったが全然足りなかった。午前中に来て一回中休みして、午後にまたというプランが妥当だっただろうなと思う。メディア芸術祭も新美の展示しか結局見てないしね。
実は初めての国立新美術館だったんだが、とてもきれいで大きくて、近くの森美術館同様とても未来的で21世紀的な作りだった。あっちは森ビルだから豪華だし、こっちは国立なので豪華、ってところなのかな。
五美大卒展には武蔵美、多摩美、女子美大、日芸、東京造形大の人たちが参加してた。ちゃんと見たのは有名な最初の2校かな。違いがちゃんと分かったわけではないが、さすが美術の世界では有名大だけあるなあという展示だった。
来訪者のある人が言ってたけど「ただうまい」だけならどこの大学もほとんど差がないと思う。あるのは学部生か院生か、の差くらいかな。要はそれ相応のクオリティみたいなものです。これは美術に限らずどの分野でも言えると思うけど。
ただ、表現力というか、作品を通じて何を伝えたいのかという点への工夫では武蔵美と多摩美が抜けていたのかなあと思う。細かい部分は本当に分からないのでちゃんと論評する気とかは全然ないんだけど実感としてはそんなところ。ただこの2大学以外でも個性的で面白いなあと思う学生の作品はもちろんあったし、大学ごとの卒展だとその大学のカラーしかないけど、見比べることができた利点は単純に多様な作品に出会えたことだと思う。
時間的に余裕があれば3階でやってた東洋美術学校の卒展も見たかったけど、メディア芸術祭を見たかったので残念ながら。卒展も芸術祭も今週日曜日までやっているので無料だしお暇な方はぜひぜひ。卒展ですこし残念だったのは製作者の顔が見えなかったところかなあ。大学別の卒展だと直接お会いできる可能性も高いと思うけど合同展なので、っというところなんだろうか。
今月は卒展めぐりをしていてこれで4回目、計8校を見てきた。(*1)いくつか見ていると数だけで膨大になるわけだけど、ある程度全体を眺めつつ気に入った作品の前に立ってじっくり見る、という流れで見ている。自分の好きなものが見つかるのは喜びだし、その気持ちを伝えるためにノートに感想を書いたりしながら、そのときしかない体験を大事にする。写真も撮れる場合が卒展は多いけど、前に立つという行為の希少性は揺らがず重要なのかなと。
で、メディア芸術祭なんですが国立新美術館では受賞作がそれぞれ展示されているという感じ。大賞を大きく扱いつつ、他の賞や推薦作品はスクリーンで個別にという感じ。
大賞といえばまどマギを見ないわけにはいかないので見てきたけどうめてんてーの原画とかまどかの等身大(っぽい)立体フィギュアだとか、全話のダイジェストに「コネクト」をあてた動画だとか、なかなか見られないものが多くて単純に楽しかった。ただでさえ雪だし平日なのでそんなに人はいなかったけど週末は混むんだろうなあ。ブースそんなに広くなかったし。
それ以外もいろいろ見てきたけど印象的だったのはamazarashiのPVと「rain town」かな。後者はニコニコに上がっているのを去年見てたいへん感動したのでぜひ見に来たかった。
1つしか歳が変わらない人が卒業制作としてつくった作品なのだが、切なさといとおしさ、あたたかさとつめたさなど相反する感覚が内包されているけれども全然バランスが崩れていないのがまずすごい。そして静かな音楽で進む映像に、勢いこそないけどいつのまにか引き込まれるのが印象的だった。久しぶりに見たからだと思うけどかなりぐっときた。
会場では原画とか設定画が展示されていて行ってよかったと思った。今回新人賞を受賞したようだけど新人賞でこれだけ大規模に展示されるのは本当にすごいなあ、と思いつつ。
4年前と今日をつなぐものがあるとすれば、情感あふれるコンテンツに触れて一日を過ごしていたことだろう。今日くらいは、今日くらいは自分の好きなものにふれて、楽しくかつのんびりと過ごせたらという思いがあったようななかったような。
4年後はなにやってるんだろうね〜。学生はもう卒業してくれているとありがたいんだがwまあ、4年後がもしお休みの日なら、同じようにのんびりと何かに触れて過ごしてみたいといまは思っている。
*1 2月頭に東京芸大@上野キャンパスと多摩美造形表現学部造形学科@上野の森美術館、中旬に東京工芸大@ベルサール秋葉原and秋葉原UDXを見てきた。多摩美は2回見たことになるけど同じ作品はなかった気がする。そして来月末にもう1回八王子キャンパスに見に行きたい。
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