Days

日常と読書日記。 受験生日記は閉幕です。

10月の読書メーター
読んだ本の数:10冊
読んだページ数:2865ページ
ナイス数:22ナイス

すべて真夜中の恋人たちすべて真夜中の恋人たち
出会って、ときめいて、別れる。ただそれだけなのだが、ただそれだけと言ってしまい難い何かは確かにある。ちょうど主人公や聖たちと年かさの近づいた今の川上未映子だからこそ書けたのだろうな、とは思う。真夜中、と題うったのはなかなか面白い。盲目の夜はやがて明るすぎる朝になってしまうから。
読了日:10月31日 著者:川上 未映子
言壺 (ハヤカワ文庫JA)言壺 (ハヤカワ文庫JA)
少なくとも94年に書かれたものとして引いて読む必要はない。何が書かれてあるかは具体的に表現しづらいが、言葉を語るのが小説や本の役目、ということをじっくり考えながら読むと読み応えがあると思う。
読了日:10月30日 著者:神林長平
ユリイカ2011年11月臨時増刊号 総特集=魔法少女まどか☆マギカ 魔法少女に花束をユリイカ2011年11月臨時増刊号 総特集=魔法少女まどか☆マギカ 魔法少女に花束を
前半はキャラ論やシーンにおけるまどマギの位置づけなどおなじみの考察が続く。後半はさわやかさんとばるぼらさんと対談や、加野瀬未友さんのオタクvs.サブカルに関する文章などの、まどマギ現象をどう受け止めるかという論は面白く読んだ。さわやかさんとばるぼらさんの対談ではまどマギ現象に見る従来を超える二分法が語られるが、これが今後のトレンドになっていくかどうかは確かに気になる。「コネクト」を歌うClariSに最も近くにいた一人であろう冨田宏明の論も、アニソンファンとしては興味深い。
読了日:10月26日 著者:
ラーメンと愛国 (講談社現代新書)ラーメンと愛国 (講談社現代新書)
ラーメンがどこから来て、どこに向かっているのかという壮大な戦前戦後、そして現代史。ラーメンに目を着けたのがまずうまいし、話の展開がダイナミックで非常に面白い。精緻な議論というわけではないが、政治や社会情勢からカルチャーや思想、地方や海外まで見渡す視野の広さには端的に驚く。
読了日:10月25日 著者:速水 健朗
論文の教室―レポートから卒論まで (NHKブックス)論文の教室―レポートから卒論まで (NHKブックス)
色んな意味で名著。大学入学したころに既に大学生協で積まれていたのを見ていたのに読むのが4年の秋(さすがに4年なので既知のこともかなり多かったが)という展開なのでどう考えてももっと早く読むべきでした。と、下の学年の人たちにお勧めしておきます。
読了日:10月20日 著者:戸田山 和久
ぜんぶの後に残るものぜんぶの後に残るもの
連載をまとめたものだが、3.11以降はそこに関しての文章が続いていく。ただ、そこだけを読むよりも一冊通じて読む方が理解が深まるはず。というのは、川上未映子はどういう視点で日々を生きているのかに、一冊読むことで接近していくことができるから。おかしくもあり、少しズレていたりもするが、総じてユーモラスなのは彼女の生き様を素直に表していると思う。
読了日:10月17日 著者:川上 未映子
とある飛空士への恋歌 2 (ガガガ文庫)とある飛空士への恋歌 2 (ガガガ文庫)
話がいずれ空戦へ、という流れに乗ってきたと同時に「追憶」との関連性も見られる巻。カルエルとクレアの接近という以外は大きな進展はなかったが、サブキャラも比較的魅力的なキャラが多いので、次以降どう展開していくかは楽しみ。
読了日:10月13日 著者:犬村 小六
ニッポンの思想 (講談社現代新書)ニッポンの思想 (講談社現代新書)
適切さを保持しながらコンパクトにまとめ、そのうえで筆者なりの恣意もつめこんで面白く読ませるあたりは佐々木さんらしい本であるなあと思える。
読了日:10月05日 著者:佐々木敦
とある飛空士への恋歌 (ガガガ文庫)とある飛空士への恋歌 (ガガガ文庫)
ラーメン最強。ありがちな少年の英雄もので、格差のある恋物語なのかどうかはまだまだこれからのお話。前作はコンパクトにおさまった魅力(空戦の描写であるとか)があったが、今作も肉付けがなされていけば面白くなっていくはずなので期待。
読了日:10月05日 著者:犬村 小六
「平成大合併」の政治学「平成大合併」の政治学
読了日:10月04日 著者:今井 照

2011年10月の読書メーターまとめ詳細
読書メーター


11月の読書メーター
読んだ本の数:10冊
読んだページ数:3076ページ
ナイス数:17ナイス

空の境界 未来福音 (星海社文庫)空の境界 未来福音 (星海社文庫)
静音に萌える本。まあ、あくまで後日談か前日談だかのオマケ本なので、そういう楽しみ方ができれば良し、かな。
読了日:11月25日 著者:奈須 きのこ,武内 崇
とある飛空士への恋歌 5 (ガガガ文庫)とある飛空士への恋歌 5 (ガガガ文庫)
『追憶』を読んだあとだからこそ、ラストシーンは響くものがあるんだろうな、とは思った。あとは政治性についての書き込みが最後まで徹底されていれば、とは思ったがあのきれいなラストシーンはなかったかもしれない、と思うと難しいものである。3巻からのスピード感を崩さず、かつキャラ描写やストーリーをうまく組み立てている(特に外交や安全保障、統治などの政治性の観点からも。くどくないし)とは思う。
読了日:11月24日 著者:犬村 小六
哲学思想の50人哲学思想の50人
学部2年のときの教養の講義で使った教科書。当時は全部読んでなかったのでいまさらではあるが通読してみた。教養の教科書である以上には内容はしっかりしていると思うし、哲学史の流れを掴むのはこの本だけではしんどいが、著名な哲学者の主要な考えや理論になじむことができるという点では(訳もこなれているので)優れている一冊だと思う。ちゃんと読めてない部分もあるので、また時々開く機会もあるだろうな、と思うし最初はそういう読み方でいいのではなかろうか。
読了日:11月23日 著者:ディアーネ コリンソン
とある飛空士への恋歌 4 (ガガガ文庫)とある飛空士への恋歌 4 (ガガガ文庫)
一気に動いた巻。さあ、どうやってどこまで行くのか。じっくり見守っていきたい。イグナいいやつだな。ノリピーカッコイイ。
読了日:11月22日 著者:犬村 小六
とある飛空士への恋歌3 (ガガガ文庫)とある飛空士への恋歌3 (ガガガ文庫)
色んな意味で盛り上がってきた。文字通りここからが本編。
読了日:11月20日 著者:犬村 小六
SQ “かかわり”の知能指数SQ “かかわり”の知能指数
文化系トークラジオLifeで著者の語りはよく聞いているが、著書を読むのは初めて。かかわりという社会学でも定番とされるテーマを概説的に扱いつつ、戦後史を重ねた上でジモト論やショッピングモールへの着目といった話が展開されている。氏の今までの議論が凝縮した形で、いかんせんディスカヴァーからの出版なので細かい議論というよりはサクサク読めてしまう感じではあるが、目の付け所は多々ある。個人的にはコンパクトシティ批判をもっと読みたいと思った。震災後というタームがどれだけ重要かは置いておいても、今の時代に読む本かなと。
読了日:11月19日 著者:鈴木 謙介
自分探しが止まらない (ソフトバンク新書)自分探しが止まらない (ソフトバンク新書)
読了日:11月15日 著者:速水 健朗
比較政治制度論 (有斐閣アルマ)比較政治制度論 (有斐閣アルマ)
大学院入試のために使用。比較政治の観点から制度がどのような帰結を生むか、について丁寧に整理されている印象。実証のデータも豊富で、一冊で政治制度を俯瞰しつつ比較政治のエッセンスも学べるというところか。
読了日:11月12日 著者:建林 正彦,曽我 謙悟,待鳥 聡史
<脱・恋愛>論―「純愛」「モテ」を超えて (平凡社新書)<脱・恋愛>論―「純愛」「モテ」を超えて (平凡社新書)
ジンメルやゴフマンという社会学者を引用してはいるものも、書かれていることは真新しくはない。逆に言えばよく言われているようなことや、本来はこうなのではないか(たとえばモテるために自分を改造することは本当に正しいか)ということの説明のために社会学の理論を使っている、という感じがした。脱、とついているのは第6章で「共在」という概念を扱っているからかもしれないが、総じていうとふつうの恋愛論だと思います。
読了日:11月11日 著者:草柳 千早
オン・ザ・ロード (河出文庫)オン・ザ・ロード (河出文庫)
収められているエピソードは鮮明だが、いずれもすべて刹那的なできごとで、今風に言えば当時のtsudaりをふりかえっている、ととらえることもできるかもしれない。個々の出来事に連続性はなくて、たた路上で出会うという、それだけが共通している。多くの場面は車での旅先の現場というあたり、戦後アメリカの明るさとなつかしさをも象徴しているように(いまふりかえると)思うことができる。そして誰にも訪れていたはずの若さという、永遠に帰らない日々への郷愁もこめて。
読了日:11月10日 著者:ジャック・ケルアック

2011年11月の読書メーターまとめ詳細
読書メーター


記入もれ:市野川容孝『社会』

現在の2011年通算:121冊
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