見:イオンシネマ綾川 原作刊行が1992年。自分が小説を読んだのは2003年〜04年ごろで、当時から交流のあった朱空さんを含む他の何人かとBBSで会話をしていた流れで手に取った一冊だった。東野圭吾が一般にブレイクする少し前ではあったが、当時からミステリ読みからは …
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2023年の映画記録
2023年に見た映画の振り返り。 毎年やっているわけではないが、過去の振り返りが読みたい方は「annual」カテゴリーからさかのぼっていただければ。filmarksにも採点付きで記録や感想を残しているのでこちらもどうぞ。 劇場(18本) ・『アイカツ! 10th STORY 未来へ …
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生き方の問題 ――『正欲』(2023年)
見:イオンシネマ宇多津 原作は読んでいないが柴田錬三郎賞を取るなどの評価を受けており、それなりの分厚さもあるので原作のポテンシャルはそれなりにあるのだと思う。ただ映画化となると……どうしても尺の問題に突き当たってしまうんだろうなあ、という感想を持った …
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ミニマルな東京の中で語られない過去を想像する ――『PERFECT DAYS』(日本・ドイツ合作、2023年)
見:イオンシネマ綾川 この映画を見る前にまず自分はヴェンダースをそんなに見ていないんだよな、ということを考えていた。上京した年(2008年)に早稲田松竹で『都会のアリス』というレトロでモノクロなロードムービーを見た記憶はあるがおそらくそれだけで、『ベルリ …
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2023年のアルバム20枚+3曲
自分の中でランキングをつけるほど優劣があるわけではないので、とりあえず2023年リリースの曲から耳に残る音楽をいっぱい紹介していこうと思います。 1.あたらよ『季億の箱』 季億の箱A.S.A.B2023-08-23 2022年も同じような話をしている可能性があるけど今年もあた …
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ヴァージニア・ウルフをたくさん積んでいた2023年のこと
●はじめに @genneiくんの企画した積読 Advent Calendar 2023のトリを務めさせていただきます、バーニングです。エンジニア界隈の人たちが多く参加されているようですが私はエンジニアではなく、昔から本ばかり読んでいるソーシャルワーカーです。ソーシャルワーカーっ …
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それぞれの「語らない理由」と、美津未の「語る理由」 ――『スキップとローファー』(2023年)
「スキロー」という略称でインターネットでは話題になっていたアニメを少し遅れて一気見。「石川県の端っこ」出身である主人公の岩倉美津未は地元では「神童」であり、地元を含む地方の過疎化問題を解決したい→総務省の官僚になりたい→そのためにT大法学部に行きたい、 …
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再びの春に芽吹く変化の兆しと、成熟と未熟のあわいが生む鮮やかな反復 ――『青春ブタ野郎はランドセルガールの夢を見ない』(2023年)
見:イオンシネマ綾川 前作から半年を待たずに公開となったシリーズ新作であり、高校生編完結の1本である。春から始まった物語が次の春へ、つまり梓川咲太と桜島麻衣が出会ってから一年が経過することを様々な形で実感させられる作品になっている。 シリーズ前々 …
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静けさの中での再生と、逃れられないリアル ――『ハン・ゴンジュ 17歳の涙』(韓国、2014年)
見:Jaiho 定期的にJaihoで韓国映画を見ているが、本作もその一環で見てみた。2004年に韓国で起きた事件を題材にして2014年に制作された映画で、低予算だが各映画賞などで評価を受けたようだ。主演のチョン・ウヒはこの映画で韓国国内の映画賞で主演女優賞をとっている …
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血なまぐさい拳と、熱くほとばしる感情 ――『夜間飛行』(韓国、2014年)
見:Jaiho 率直に思ったのは「男子高校生の映画だな」ということだった。この映画では頻繁にケンカのシーンが登場するが、校内のギャンググループ(学校側も逆らえない)が存在して校内暴力を先導する光景は今の日本ではあまり考えにくいので新鮮に映る。 この映画に …
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