約一年前にロシアによるウクライナ侵攻が起きてからBSの報道番組を中心に番組をほぼ丸ごとyoutubeにアップしたり、テレ東のようにyoutube用の独自番組を作成したりと、結構ネットでも見られるものがたくさんあっていろいろなものを見ていた。そのいろいろを、備忘録も含めてまとめとおけばいいんじゃないかと思ったのでまとめてみたエントリー。

 古いものだと戦況がかなり変わっているので、比較的最近見た中から10本(とおまけで1つ)選んだ。どれから見ても面白いと思うので時間のある時に、テレワークや家事の合間などにどうぞ。

■豊島晋作のテレ東ワールドポリティクス「ウクライナ戦争解説セレクションぁ岾戦300日」」(2022年12月30日)


 テレ東の豊島アナが定期的に公開している番組の総集編第4弾。年末年始にまとめて振り返るにはいい番組でした。小泉悠がゲスト回もあり。 

■報道1930(BS-TBS)「ロシア軍「携帯使用」“失態”発表の意図/兵士が証言 暖冬の最前線で“新たな事態”」(2023年1月5日)


 タイトルは携帯使用の話になっているが、この回の重要なポイントはロシア、ウクライナそれぞれの新年のメッセージを小泉悠が分析しているところ。

■報道1930(BS-TBS)「激戦地バフムト陥落か 戦車供与300両超で始まる“空の戦い” 」(2023年1月30日)


 まずバフムトでボランティア活動をしていた日本人男性のレポートから始まるが、こうした生身の戦場を知ることも定期的にやっておくべきだなと感じる。海戦初期はブチャやマリウポリなど、過酷な現場の報道が多くされていたが最近は少し減ってきたな(当社比)と感じていたので。


■中村ワタルの欧州沸騰現場「ウクライナから報告!国営通信 平野さんと考える戦時下のメディア」#103(2023年1月31日)


 「ウクライナのメディアってどんなのがあるの?」から「それぞれのメディア(国営、民間、公共、ネットetc.)の作られ方」まで、動画は短いが話題は広く、初めて知ることが多くて面白い番組だった。平野さんは開戦当時からキーウで積極的に情報発信をされているメディア人なので、彼の話す話題は非常に信頼がおける。

■角谷暁子の「カドが立つほど伺います」(BSテレ東)「米独が戦車供与 新局面を迎えたウクライナ情勢の行方は 東野篤子(筑波大学教授)」(2023年1月31日)


 前半は各国からの戦車供与の話。何がどの程度供与され、どうやって運用していくのかという実践的な話が面白かった。後半はロシアの兵器や財政の現状、今後予想されるスケジュールなど。兵器も厳しいし、財政的にも余裕はない状態でいつまで戦争を続けられるのか。エネルギー価格の上昇もひところより一服したためロシアの収入は逓減し、各国の経済制裁の効果は今年になって効き始めるのではという指摘も興味深い。

■PBS FRONTLINE"Putin and the Presidents: Julia Ioffe (interview) "(2023年2月1日)


 ロシア出身で、プリンストン大学を卒業後に複数のメディアで勤務したのち、いまは「Puck News」というショートニュースを配信するメディアに所属しているJulia Ioffe(ジュリア・ヨッフェ)のインタビュー。日本では小泉悠が時折試みているが、ここではIoffeががアメリカの視点からプーチンの脳内を解剖し、彼の中でgeopoliticsがどう見えているのかを紐解いてゆく形式のインタビュー。

 インタビュー序盤ではっきりと、これはウクライナとの戦争ではなくアメリカとNATOとの戦争だ、つまりワシントンとブリュッセルとの戦争だ(とプーチンは考えている)と話しているのが印象的である。インタビューは60分合って全部をちゃんと見たわけではないが、基本的にloffeはプーチンのこうした観点をフォローするような形で語り続けている。抽象的で複雑な議論ではなく、非常にクリアで明快な議論をしているところも印象的だ。

 PBSは以前"Putin's Road to War"という番組を制作しており、その際もloffeがインタビューを受けていたが、アメリカではウクライナ戦争の論客として継続的に情報発信をしているようだ。




■山川龍雄のニュースの疑問「解説:戦争はいつまで続くのか〜ロシアとウクライナの継戦能力」(2023年2月3日)


 山川龍雄は経済記者出身なので軍事の専門家ではないが、テレ東の山川解説はいろんなデータを示してくれるのがいい。ウクライナの鹵獲戦車の話とか、ロシアに対する援助の乏しさなどはやや楽観的な観測に見えるものの、ロシアが所有する兵器の現状は厳しそうである。とはいえウクライナも今後継続的な支援がなければ戦争の継続は難しいので、一進一退はしばらく続いてしまうんだろうなという感想。

 BSテレ東「カドが立つほど伺います」のフォローになっているので併せて見ておきたい。

■IOG地経学オンラインサロン「ウクライナ侵攻から1年」(2023年2月11日)


 鈴木一人と東野篤子の約1時間の対談番組。この番組は開戦当初から継続的にフォローしており、またテレビ番組のようないろいろな制約もないため、ざっくばらんとしたスタートながら密度の濃い議論がされていて面白い。

■日曜スクープ(BS朝日)「【ロシア大規模攻撃】激戦地で攻勢“兵力倍増か”ウクライナの反撃は」(2023年2月12日)


 今激戦になっている東部バフムトの解説と、今後の大規模侵攻の見通しについての解説。マップを見ながらの高橋杉雄解説はさすがといったところ。

■報道1930(BS-TBS)「ロシア「大規模攻勢」開始か 戦車・戦闘機供与めぐる課題は」(2023年2月14日


 「日曜スクープ」とややダブる内容が多いが、こちらは今後の展開を考える上での兵器の話が多め。

朝日新聞国際報道部(Twitter Spaces)「侵攻1年どうなるウクライナ」(2023年2月19日)


 おまけ的に追加。鶴岡×東野夫妻がセットで出演しながら、ウクライナからの現地リポートも含んだ密度の濃い番組。ツイッターの仕様だと1カ月は録音を聞けるはず。


 今回はこんな感じにまとめてみた。
 戦況が目まぐるしく変わるのでもっと早くやっておけばよかったかなと思いつつ、次回以降も続けていきたい。もうすぐ開戦から1年になるので、そういった感じの特集番組が増えそうだ。