Days

日常と読書日記。 受験生日記は閉幕です。

◆こころの時代〜宗教・人生〜「生き延びるための物語 哲学研究者・小松原織香」(2023年1月29日)








 小松原織香ははてな界隈で有名な人だった(し、いまもそうである。以前ほど積極的にブログを書いていないようだが)わけだが、その彼女が顔をだしてNHKのドキュメンタリーに出演する、というのがなかなか最初は結び付かなかった。研究者としての彼女を追う形だが、もっとパーソナルな部分を突き詰めようとする番組だった。なぜ彼女が水俣に関心を持ったのかも、この番組を見てようやく実感した。

◆BS世界のドキュメンタリー「“銃社会”アメリカの分断」(2023年1月23日)



 簡単に言うとアメリカの銃社会の深刻さをドキュメントした映像だが、アメリカの銃問題はもはや永遠に解決できない問題なんだろうなという認識を持ってしまう。アメリカという国が成立し、発展してきた過程に欠かせなかった自由という権利の負の側面を、銃問題は象徴している。解決困難だとしても社会に存在する問題である以上、向き合うしかないという複雑さも。

◆Dearにっぽん「ギフテッドが見る世界は 〜東京・渋谷〜」(2023年2月11日)





 ギフテッド特集はだいたい警戒して見ることが多い(実際は様々な特性があるはずが、「ギフテッド」というカテゴライズが適当なのだろうかという疑問)けどこれはいいドキュメンタリーだった。10代の少年と20代の青年という、異なる世代、異なる経験を持つ他者同士の交流を丁寧に映し撮るのは、ドキュメンタリーの王道とも言えるし、安易なオチに持っていかないのもよかった。どのような才能があったとしても、自分に適した生き方を見つけるのは容易ではない。だからこそ他者と出会うことが大事なんだろうなと改めて気づかせてくれる。

◆BS世界のドキュメンタリー「ブチャに春来たらば 〜戦禍の町の再出発〜」(2023年2月16日)



 ブチャという地名は、一時期世界で最も悲惨な場所として認識された名前だと思う。それでももちろん、生き残った人はいる。その彼ら彼女ら何を思い、どのような生活を送っているのか。日常は戻っているのか。ドキュメンタリー全体としてのストーリーはなくて、一人一人を訪ね歩くタイプの撮り方はとても正しいと思う。この方法しかなかっただろうとも。

◆NHKスペシャル「ウクライナ大統領府 軍事侵攻・緊迫の72時間」(2023年2月26日)





 最近のNHKスペシャルは制作のクオリティがまちまちのため毎回見る番組ではなくなってきているが(逆に同じ週末夜の枠であるETV特集は質の良い番組を作り続けている)、ウクライナ侵攻開始からの72時間を追ったこの番組は非常に見る価値の大きい番組だった。ロシアとロシア軍がいかにこの戦争を、そしてウクライナのことを「舐めて」いたかが(皮肉も交えながら)よく分かる。しかしそんな態度によって殺された多くの人のことを思うと、人間は残酷な生き物だとも思ってしまう。
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