Days

日常と読書日記。 受験生日記は閉幕です。

 続けてやるかどうかは分からないが、最近ニコニコでエレクトロニカタグをまわって曲を探すのが面白いな、と思っていたのでまとめてみたくなっった。最初はエレクトロニカに限定しようかなと思ったがそもそもエレクトロニカというジャンル自体が境界の曖昧なものだし、ネットで無料に聞けるものを中心にまとめつつ紹介しよう、ということで上記のようなエントリータイトルにした。
 ただ今回は当初の予定通り、エレクトロニカやテクノなどの電子音楽とその周辺、という感じになった。オリジナル曲だけでなくリミックスもいくつかセレクトしています。
 このエントリーではニコニコやyoutube、あるいはsoundcloudなど、ネットで無料で聴けるものをもとにして、曲や動画を貼りつけながら軽くコメントしていく感じで書いていきたいと思います。(ある人のブログからアイデアをちょっと拝借している)

 というわけで、11月に投稿されたものから。

short stories - yeast


 「Scope for Imagination」という約一年前に投稿された楽曲を見つけてyeastさんの世界観にハマっていたら、ちょうど過去の曲をまとめたミニアルバム(この動画)が投稿されたので今回の一つ目にあげてみる。
 short storiesというタイトルからもイメージされるように、一つ一つの楽曲が物語性を帯びている印象を受ける。ピアノと弦のメロディが多くの楽曲で印象的に使われており。
 たとえば「escapism with lycoris」では繰り返されるピアノのメロディの裏で弦が切なくかき鳴らされており、世界に引き込まれていく。この、楽曲の世界に引き込まれる感覚が非常に素敵だ。



 「short stories」は総じて静かな曲が多くBGMとしても聴けるが、一つ一つの曲の変化に耳をそばだてることによって音の深さが見えてくる、充実のアルバムになっていると思う。
 作者のサイトから楽曲がmp3形式でダウンロード可能。 http://yeast.sakura.ne.jp/short_stories.html


I Love You - Cuushe


 Cuusheというシンガーを知ったのはこれとは別の曲なのだが、いくつかの曲を動画で見て聴いてその両方のクオリティの高さに驚かされる。声の質はやなぎなぎに近い気がする。はっきりとした発音で、だが悲しさや切なさを帯びた声。音楽には明るさと暗さが両方備わっているから、悪くないバランスだと思う。
 着目すべきはクオリティというよりは、オリジナリティあふれる彼女の音楽で、ボーカロイドよろしく声を楽器にしながら電子音楽に溶け込むように一つの曲を成り立たせているところは本当に魅力的だ(動画は別の人が作っているようだが)。とりあえずyoutubeでいろいろ聴いてみよう。
 この楽曲は9月にリリースした『Butterfly Case』というアルバムの中の一つで、flau.jpというサイトからクロスフェードの視聴や購入が可能。CD版と配信(bandcampとitunes)がある。 http://www.flau.jp/releases/36.html

braftanima - ヨナレプリカ

 
 おとなしめのミニマルかな、と思って聴き始めたら中盤あたりから曲がだんだん壮大になっていき、曲が奥行きを持って広がり始めるのが実感できる。壮大さの果てに空虚さも感じるのが面白いところで、少しずつ収束していくところはきれいだった。
 投稿文によると初めてのオリジナル曲らしいが、初めてとはとても思えず。もっといろいろ聞かせてください!

2nd(feat.あんどりいらんど ann) - あなぷら


 これはとても気持ちよくていいハウス。音がじわじわ来る感じって、最初から盛り上げすぎずにちょっとずつ踊りたい気持ちにさせるので好きです。サビまでためる感じがね、嫌いになれるわけがない。
 あんどりいらんどは「神Talk」という曲を以前聴いたことがあるくらいの認識だったけど、かき消えそうなannの声が(ともすれば音に負けそうではあるが)今回も儚げに響いていてよい。あなぷらさんの音も、annの声をうまく助長させている。他方でインスト部分でしっかり魅せている。
 それにしても気持ちよかった。音の大きいHOUSEはあまり得意ではないが、この曲はとても心地よかった。

カラフル(so-fram*c mix) - so-fram*c


 映画は見てないけどリミックスはいろいろと聴いている。ムンベのぎゅいんぎゅいんさせる音が気持ちいいっす。クラリスの二人の音がかき消えるわけではなく、音をガンガンに鳴らすのはなかなかなのでは。

カラフル(simoyuki mix) - しも


 カラフルのリミックス2曲目。ほむほむに捧げます、とのこと。
 チップチューン気味のイントロから始まり、四つ打ちを華麗に刻みながらアングラによりすぎないポップさを備えているのが先ほどのリミックスとは違うところかな。
 声がより前面に出るように音を立てていたりとか、間奏で「コネクト」や「ルミナス」のサビの一部の音を鳴らしたり、ピアノを小さく繰り返しながら収束していくラストまで、細部にこだわったリミックスからは愛しか伝わってこない。

カラフル - Magica Beat mix - おにたん

 
 3曲目。ただ一番最初に聴いたカラフルのリミックスはこれで、しばらくはこればっかり聞いていた。
 映画見てないので分からんけど、原曲にもある明るさと幸福感を、ビートに載せて速いBPMでピコピコにアレンジするとこういう風になりますよ、という感じ。アイデアはシンプルだけど、そのセンスが素晴らしい。ClariSのふたりのボーカルはやや後面に下がり気味になっているが、その声の弱さはあまり気にならない。
 楽しそうに音が鳴っていて、少女ふたりの歌が聞こえる。最後の最後にピアノがかき鳴らされるところとかすごく好きです。
 こちらのアドレスからmp3形式でダウンロード可能。 http://www1.axfc.net/u/3073775?key=homu

Golden Time(Asterisk Dn'B Remix) - Asterisk-core


 原曲を聴いたときからリミックスに向きそうだな、と思っていたが(曲調も歌詞の軽やかさも)端的にDJとして回すためになかなか最適なのでは、というリミックス。四つ打ちを華麗に刻みながらガンガン攻めてくるなーと。トランスっぽさもある。
 個人的には間奏で鳴るピコピコがとても好みで、音がハードに鳴りすぎないためのいいアクセントになっていると思う。 

わすれる feat. F9 - tilt-six


 tilt-sixさんはボカロPとしてミクを使ったクオリティの高いハードな楽曲をいくつもあげているが、この曲は初音ミクバージョンとF9バージョンがあって、こっちをとりあげてみた。
 ニコニコでいろいろと論争になることを考えると比較するのはあまりよろしくないのかもしれないが、F9さんの声の質(声の形がしっかりしているが、太すぎない)とハードな四つ打ちサウンドがうまくかみあう。もっともそれは、どういう曲であっても自然と歌いこなせるF9さんの歌唱力によるところかもしれず、その点では機械のミクさんは(正確ではあるが、声をコントロールできる幅があらかじめ決まっているために)ちょっと弱い。
 以前投稿した「ホシゾラレイン」を彷彿とさせる多様な音を交えながら軸をぶらさないtilt-sixさんのサウンドはかなり魅力的だし、これは高音質で聴きたいと思っていたところCDが前回のボーマスでリリースされた。

</TearDrop>
tilt-six
tilt-sics
2013-11-17



Half The World feat. F9 - cargo


 F9さんコラボ2曲目。cargoの新曲のショートバージョンなので厳密には「フリーミュージック」ではないのだが。個人的には、F9さんの幅はどこまで広がるんだろうか、ということを再確認させられる一曲。何にでも合わせられてほんとに驚く。
 cargoの音楽はこのままクラブでガンガン流れていてもおかしくないくらい勢いのある、力強いテクノなわけだけど(実際クラブシーンで活躍されているようで、NNI離れしたクオリティ)音楽を聴きながら垣間見える洋楽志向に、F9さんの主張しすぎないが艶のある声がよく似合う。
 F9さんの話ばかりしてあれだけど、このボーカリストはコラボした曲を聴くごとにその曲を歌うにふさわしい声を毎回のように用意する。同じ声だけど同じ声のように聞こえない。もちろん音程や声の出し方など、分かりやすい部分で違うところはある。でもそれだけでは説明できる気がしない(単に俺の文章力のなさかもしれないが)くらい、曲に合わせて変化し続けることを可能としている彼女の声には非常に魅力がある。
 インターネットでの音楽シーンや同人音楽のシーンではいままでも多くの魅力的な女性ボーカルがその声を響かせてきたが、一つの声という個性に染まりきらないF9は、これからも比類できない存在であり続けるだろう。そうあってほしい。やや大げさだけども。


 ということで、11月のセレクトはこんな感じ。
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