Days

日常と読書日記。 受験生日記は閉幕です。

 どうもこんばんは、今日はおそらく21世紀になって初めて歯医者に行ってきて色々撃沈してきました。若いからなんとかなる、と3回くらい言われた気がします。歯科医さんはメガネ美人でした、歯科助手の方もお綺麗だった。
 頑張ります。さすがにあんなものをまざまざと見せられたらちゃんとやらないとどうしようもない。

 週末にはもう選挙なので、頭の中を整理しておこうと思います。新聞やテレビが言わないこと、を中心に。俺に書ける範囲で。
 整理なので何かについて詳しく書くと言うよりは、各メディアや世論の動向から疑問に思うことを書き出す形です。今日はとりあえずお金の話について。


■消費税増税を考える上で大切な視点

 消費税についてまあ当然何か書こうと考えるわけですが、正直消費税だけの是非を問うというのは論外も甚だしい。消費税の先を論じないと意味がない。前も書いたかも知れないが、一つの政策のみをめぐる議論は多くの場合で得るものが少なく、体系的に論じないと意味がない。消費税の場合は「租税制度」で論じてもいいが、もっと具体的に消費税の増税分がどう生かされるのか?について論じないとほとんど意味がない。
 まあそのへんは菅直人は「強い財政、強い経済、強い社会保障」と言ってるだけあっておそらく頭の中にはあるんだろうけど、じゃあ具体案は?というとなかなかはっきりしない。日本は財政も90年代以降ひどいことになってるが、社会保障も残念なことになっているのは数年前の派遣切りや年金問題のやりとりが如実に表している。持続可能で、かつ自由主義を損ねないセーフティネット作りへの体勢が整っているとはとうてい思えない。だからベーシックインカム(以下BI)の議論がネットや論壇などで出てきているんだろうけれど、BIにしてもそれ自体で論じても効果は乏しい。セーフティネットという枠で、もっと言えば社会保障という大枠のもとで議論しないと意味がないだろう。
 具体案を今の民主党が出さない理由がよく分からないが、おそらく消費税という言葉を最初ほど使いたがらないからではないかと思う。菅直人の考えがブレているとは俺はあまり思っていないが、党の内部からは賛否両論だし小沢一郎が難色を示しているというのも党内のパワーバランスに何らかの影響は与えているだろう。消費税を口に出したことが直接の原因かはともかくとして、内閣支持率も発足以降下がり始めている。消費税増税に対する世論調査も賛成が過半数を超える調査はほとんどないように思う。
 政治家心理としては増税を持ち出したくない気持ちはあるだろうが、政治家一個人の気持ちに付き合っているような状況ではないと思う。今すぐ日本が財政破綻するとは思わないが、赤字国債を毎年発行し続けると言うことは財政の硬直が年々ひどくなっていくということだ。それだけでもダメージは大きい。危機感を煽るのもいいが、その上で消費税増税後のビジョンをパッケージとして示すこと。開き直るしかない。
 あと個人的な関心としては、現在消費税の29.5%は地方交付税に充てられているが、仮に10%に増税したとして増税分がどう振り分けられるのかということである。菅直人のビジョンでは振り分けられないような気もするが、あまり議論されてないと思うのでよく分からない。
 これに向けて一体になってない現状では民主党にとっての参院選は厳しいかもしれない。このへんは他党も大したこと言ってないので相対的になんとかなるかもしれないが、それはそれで寂しい。

■無駄削減を切望する世論

 消費税増税に対する世論の反対論として有力なのが「無駄削減のほうが先」であるが。無駄削減はそれで大事なことではあるが、無駄を減らしても赤字国債の発行額が減るだけである。毎年30兆や40兆円を超える赤字国債を発行しているので、もし無駄削減しないと増税できないのであれば赤字国債分(今年度は約44兆円)を削減しないと無理である。この時点で非現実的だ。
 無駄を減らす試みは去年から行われている事業仕分けや今年の6,7月に行われた行政事業レビュー、あるいは厚労省による独自の仕分けなどなど試みが行われているので、これらを継続させることや緻密にやること、政策としての優先順位をはっきりさせること、などが挙げられるだろう。予算を減らすという作業は往々にして抵抗に合うので楽な事じゃない、というのは事業仕分けでのやりとりをテレビなどで見た方は実感したであろうし、もっと規模を大きくするというやりかたもありだろう。いずれにせよ、これらが終わるまで増税しないのであれば、これもまた時間がかかる。
 つまり増税をする代わりに無駄削減をしなければならないし(増税の説得力にもなる)無駄を削減するが増税もする(財政を立て直すため)と言うようにトレードオフの関係であると思っているし、同時履行されてもいい。そうでないと財源は確保できないし、財政は硬直したままだからだ。
 もちろん財政を立て直してまた無駄遣いをするようでは意味がないから、そういう意味でもマニフェスト等で政策を見極めて選挙に行くことは重要だろう。あとで文句を言うためにも選挙に行くべきであり、選挙に行かないで文句を言うのはおかしい。ただの外野のヤジである。

******
 
 と、今日はこんな感じかな。また書けたら書きたいのでタイトルを(1)にしておきました。とりあえず上に書いたふたつはずーっと思っていたことで、それでも考え方として専門家以外では主流にはなってないように思うので書いておいた。
 付け加えると、消費税を増税することが適切かどうかは俺は税制や財政の専門ではないから分からない。ただ、税制や財政を考えるときの一つの視点として上に書いたことをずっと思っていた。無駄削減にしても同じで、視点を広げてみる、あるいはアプローチを変えてみることは物事を考える上で基本的なことなのだが、選挙というのは往々にして目先の話が先行するので視点やアプローチがどうとか言っている暇はないらしい。このへんは今の民主主義や選挙制度の一つの欠点かもな、とは選挙の度に思っている。


※追記(7/8)
 俺個人として消費税増税が良い選択かどうかを見極めるのは難しい。上にも書いたが税制の専門家ではないから。法人税、所得税、相続税あたりと兼ね合いの議論も必要だろう。たばこ税なんかもか。なんとなくの知識でこのあたりを書くわけにはいかない。
 あくまで消費税増税をするとしたら、というつもりで最初の文章を書いた。そして消費税を口に出しておきながら引っ込み思案になる政治家への愚痴を。そして消費税の問題ばかりをとりあげるマスコミに対するカウンター(考えを整理しただけなので大した一撃じゃないけど)と、単なる制度論に終わらない議論を展開すべきだろうという自戒をこめて。
 無駄削減の話は最近支持を伸ばしている某ミニ政党への懐疑もこめて。都合の良い言葉に振り回されてはだめだ。何もかもを失ってからではおそい。
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