2019年10月

2019年10月23日

なぜ資産運用をするのか、そしてどのように始めればよいのか?

※前半部分がやや長くなってしまったので「結局何から始めればええねん!」という忙しい人は後半部分からお読みください

 資産運用を本格的に始めて2年になり、ネットでもオフラインでもたまにこの手の話題をまわりに振っているせいか(やりすぎるとウザいのでほどほどを心がけている)時々「興味あるけど何から始めればいいんですか?」という質問を受けることがある。この質問はもっともであって、俺自身が最初そうだった。何から始めればいいのかがわからないので、Wealthnaviという入金さえすれば自動的に米国ETFを買い付けてくれるロボアドバイザーを利用しての運用を始めた。それから2年経ち、手数料の関係でWelthnaviは解約したが2018年から制度がスタートしたつみたてNISAやSBI証券を利用してのJ-REITやETF買い付け、あるいはワンタップバイを利用した個別株買い付けなど、運用の幅を広げている。

 仮に2年前にいま現在の知見があれば最初からいまのスタイルを選んだだろうが、実際はそんなつよくてニューゲームなどはないので、「やりながら覚えていく」という形で2年間経験と学習を積み上げてきた。この2年間だけでもアップルショックや米中貿易戦争がある一方でアメリカのNYダウ最高値や急回復する半導体相場(現在進行形)、あるいは低金利下におけるREIT相場の活況(日本国内では12年ぶりの水準。プチバブルである)を経験してきた。

 これらはただ経済・市況ニュースとして眺めているだけならば「ふーん」であるが、実際に運用していると話は全く異なる。自分のアセットアロケーションを適宜見直したり、ポートフォリオを整理したり、あるいは円高に乗じて外為(というかドル)を買ったり、コツコツ積み上げたREITが大きな売却益を出したりと、いろいろなことを実際に行ってきた。まあ元手がまだまだ少ないので利益は小さいものの、「投資は(必ずしも)ギャンブルではない」ことと「確実に積み上げれば利益になる」ということの実感ができたのは大きい。だからこれからも自分なりのペースで運用を続けていくだろう。ちなみに件の2000万円問題についても、いま現在の可処分所得が仮に持続したならば10年後には達成できる見通しである。まあ現実的にはずれるだろうけれど。

 ただ、知識のほとんどない状態で、たとえば2年前の自分が上の文章を読んだところでおそらく理解はできないだろう。アセットアロケーションも知らないし、そもそもREITとは何かもほとんどわからないし、外為を買う方法もわからない。多くの人が最初はわからないことだらけだと思うし、だからこそ「投資はギャンブル」「投資は怖い」という誤解を生みやすい。こういった、正確な情報や知見がないことによって非合理な判断を下すことはしばしば「情報の非対称性」と説明される。

 なので、Wealthnaviというサービスは2年前の「ほとんど情報を持たない」自分にとっては非対称性を埋めてくれる格好なサービスであった。だってリスク選好度と入金だけで勝手に運用してくれるネットサービスなんて、あるとは思わなかったからだ。同業にTHEOというサービスがありこちらも利用してみたが、二つを見比べるとサービスの思想の違いがよくわかったし、自分が現在運用をする上でこの二つのサービスを利用した経験はとてもいい学習教材になった。手数料の高さを割り引けば(それでも銀行からよくわからない投資信託を買うより遥かに安い)今後もっともっと普及していくサービスになるだろう。

 ただ、改めて立ち返るべきは「なぜ、資産運用をするのか?」ではないだろうか。世の中には運用をして生きている人がいればせずに生きている人もいる。ただ富裕層の多くは何らかの形で運用をしているし、一般人の中にも運用益を積み上げて富裕層の仲間入りする人がいる。こうした「運用をする人としない人の間の資産格差」をわかりやすく表現したのがピケティのr>gだというのが有名な話だったりするが、こうした客観的なエビデンスから導かれる答えは「資産運用をすれば給与所得だけを積み上げる人よりも裕福になる確率が高い」というものだろう。

 特にバブル崩壊以降いっこうに上がらない給与水準と、上がるばかりの社会保険料&税金、そして超低金利という現状で可処分所得がますます目減りするのだから、給与だけを積み上げて裕福になろうとするのは時間がかかりすぎる。であれば、バブル以降一向に最高値を更新できない日経平均は華麗にスルーしつつ、年平均5%〜7%くらいはたたき出せるNYダウやS&P500指数に投資するのは非常に合理的な判断である。(ただし一時的な損失を受け入れるだけのメンタルも必要だ)

 ただ、これでも「私(orあなた)が資産運用を始めた(る)理由」にはならない。なぜなのか? 最大の理由は給与所得の天井がすぐそこに見えるような職業だからである。一年間だけ公務員をやったものの、地方で福祉職をして4年目になるわけだが、確かに最初より給与水準は上がったが最初が低すぎただけで、ようやく大卒数年目のレベルに追いついたにすぎない。プラス、大企業ではないのでボーナスが保証されるわけではなく、具体的な数字で言うと年300万も稼げれば御の字といったところだ。

 その上でここから税金と保険料と日々の生活費をまかなうと、どうしても「給与」と「預金」だけでお金を増やせるわけがない。だったら投資をすればいい。それも、なるべくコスト(手数料)がかからずに、一定のリターンを叩き出す方法で、長期で。そんなこんなで2年間かけてたどり着いたのは、投資信託とETFを利用したインデックス投資をコアに置きながら、日米の高配当株を保有することで分配金再投資をサブとして行うという現在のスタイルである。

 インデックス投資のメリットは、何よりイージーなことである。特定の指数に乗じて運用しているだけなので、個別株の抱えるリスク(減益、訴訟、上場廃止etc.)を織り込む必要がさほどない。まあ、もちろん多少のリスクはあるしそういった時にはマイナスに転じたりもするが、株価が下がってもいずれ戻るだろうという予測も立つので(これも個別株投資にはない要素だ)安い時に確実に「仕込む」ことができる。

 日本でもアメリカでもリーマンショック前の水準に戻っていない個別株はたくさんあるが、指数は確実に回復しており、特にリーマン後のこの10年間はインデックス投資かが報われた10年だと言える(もちろん結果論ではあるが)。ネットではこの10年の間に大きく資産を増やしたブロガーやツイッタラーがうようよいるし、そういう時におれももっと早く、という悔しさはありつつこれからさらに確実に増やしていくぞいという決意にもなる。

 整理するとこういうことだ。正社員であっても給与水準が頭打ちな以上、給与以外の形で資産を築く必要があった。そのために一番身近だったのが株式投資であり、その中でもロボアドバイザーであり、インデックス投資(つみたてNISA&ETF)であったということだ。話が長くなったのでロボアドバイザーとは何か、インデックス投資とは何かという話は別の機会か他の専門家に譲りたいが、この記事を読んでいますぐにでも始めたくなった人はすぐにググッて調べてほしい。マイナンバーと銀行口座があればロボアドバイザーは容易に始められるし、証券口座を開設すればインデックス投資もすぐに始められる。NISA口座はやや時間がかかるものの、いったん始めてしまえば非常にありがたい制度だということがよくわかる。

 給与以外に資産や収入があると、心理的に非常に安定することもよくわかった。もちろん相場の上下とか、それを招くトランプのツイッターにイライラすることもあるが、なれてくると些細なことである。特にトランプについては「またやったか」以外の感想しかない。あと、さほど多くない給与から投資に回すためには日々の節約が必要で、現金をほとんど持たない&使わないのキャッシュレス生活を継続している(これは社会人一年目からやっていることの延長)し、以前に比べると浪費は減ったかなと思う(書籍購入代はのぞく)。その分さらに余れば時々の遠征費用に回せるし、投資、預金、消費とメリハリのきいた形でお金が使えている気がする。

 それと何より、人生の幅が広がることだろう。これはもっと将来的な話になるが、たとえば元手が3000万円までたまれば3.3%の利回りで年100万の配当金が入る。この金額があれば年収が大幅に増えるだけでなく、サイドビジネス(副業or複業)ができたり、いまとは違った形での投資(ベンチャーキャピタル的な)こともできるかもしれない。いずれにせよ、人生やキャリアの幅といったものを広げるもっともシンプルで身近な方法が資産運用だと思っている。もっとも自分自身のキャリアも本業の部分で磨かなければただの小金持ちのオッサンにしかならないので、自分への投資も同じくらい重要だ。


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 では実際に初心者が投資を始めるにはどのようにすればよいのか? 自分が始めた経緯については2年前の記事を読んでほしいし、少額でいいのでやりながら続ける方法でいってほしい。




 この少額というのはポイントで、たとえばトヨタの株をまともに買おうと思えばざっと74万(通常100株単位で購入するので、株価の100倍の元手が必要)ほど必要になる。上には上がいて、東京エレクトロンだと200万を超えるし、任天堂なら400万ほど必要だ。じっさいにこういうのを大量に保有できるのは一部の資産家か、銀行などの機関投資家くらいだろう。

 こういうのはいきなり投資を始める人にはコストがかかりすぎるし、1つの銘柄に数十万や数百万は分散できないという意味でリスキーである。ここで登場するのが投資信託とETFだ。ETFは端的に言うと「インデックス投資信託を上場したもの」である。通常の投資信託は非上場であり、一日一回しか価格が決まらないが、ネット証券だと100円から購入できるし、SBI証券だと積立の方式が多様(毎日or毎週or毎月or指定の日など)である。つみたてNISAの対象範囲も現状では投資信託とETFに限られているが、投資信託にはもともと積み立てて買うという性質があるため、つみたてNISAの対象になりえたのだろう。



 ETFは上場されており、市場が空いている時間帯(平日の日中)ならいつでも売買可能だ。アメリカなら1単元ずつ(数十ドル〜三桁ドル)ほどで買えるし、日本でも2000円ほどから買える商品が多い。先物やレバレッジが存在するのも特徴だろう。もともとETFの先進国はアメリカなので、アメリカに比べると日本の商品の数と質はやや劣るものの、売買の環境は少しずつ整ってきているように思う。

 前後したが、投資信託もETFも、いずれも特定の株や債券などを個人に変わって代理で購入してくれる商品だ。何が購入の基準になるかというと、インデックス投資信託の場合何らかの指数(日経平均など)に応じて決まるが、アクティブ投資信託の場合は投資信託のファンドマネージャーが運用のスタイルを決める。ETFは基本的にインデックス投資信託を上場した形だが、経費率(信託報酬などのコストのこと)についてはETFの方に利があることが多い。ただどちらがいいか悪いかではなく好みの問題ではあるが、統計的にはインデックス投信のほうがアクティブ投信より優位だという研究もある。




 なお、投資信託を継続して購入するならつみたてNISAを使うべきだが、これについてはたぱぞうさんが以下の記事で具体的に解説してくれているのでそちらをどうぞ。制度の概要、銘柄選びのポイントに加え、具体的な銘柄の情報も紹介されている。




 また、「なぜ積立投資が強いのか?」という素朴なポイントにもたぱぞうさんは明快に応えている。いつもほんとうに参考になる。あと、合わせて若いうちから投資を行う意味についての記事にもリンクを貼っておきたい。





 話が完全に前後したが、「そもそもどうやって証券会社に口座って作るの?」と前置きで何回か言及した「ロボアドバイザーってなに?」「Welthnavi? THEO?」という人も2年前に書いたこの記事をどうぞ。いまの自分はロボアドバイザーを一切使っておらず自力で運用しているが、投資の入り口としてはかなり重要な体験だったし、いまの時代だからこそ出会えたサービスだと思う。




 もっといろんな情報が欲しい、という人は以下のサイトが使いやすくていい。どちらも会員登録せずに情報が得られるし、無料だし、随時アップデートされている。こういう環境を見ても、いまは初心者が投資を始めやすいなと感じる。






 情報収集は投資を始めたあとも随時やっていくことが重要なので、ある程度の情報を集めたならば深入りしすぎずまずは始めてほしいと思う。実際に金融商品を購入し、チャートを眺め、保有資産の価格の上下に一喜一憂する。そういう体験を少しずつ積み重ねていくことが、継続的に投資を行っていくための出発点になるんじゃないかと思う。

 長期投資はマラソンみたいなもので、まずは走り始めることが大事だし、走りながらどんどん改良していかないといけない。でも練習を続けていると走るのが楽になったり面白くなるのと同じように、投資も少しずつハマったりヘコんだりしながら継続していくと資本主義や市場経済の奥深さが見えてくる。

 その過程でアダム・スミスやケインズや、あるいはハイエクやフリードマンが言ってたことはこういうことだったのかと思うかもしれない(まあ思わなくてもいいと思うが)し、さっきも書いたように給与以外に副収入や資産があると精神的にだいぶ楽になるのは確かだ。汗をかいて稼ぐのは立派な行為だが、それ以外の方法で稼ぐ行為も資本主義においては非常に重要な行為なのである。

 そうして自分なりのスタイルを少しずつ確立していくことが大事だ。いまも米中貿易戦争は決着していないし、日本だと消費税が上がったばかりだしそこそこ円高だし、政治や市場がどこに向かうのかが全然わからない以上、どのような投資が正しいのかという正解は常にない。だからこそ自分なりのスタイルを少しずつ作り上げること、そしてそれをある程度継続していくことが大事だ。そうすることでしか結局のところ、資産は築けないのではないかと思う。FXやデイトレで当たった人は世の中にいるが、当たらずに損を抱えて退場した人の方が圧倒的に多い(生存者バイアス)のが現実なので、プロではない素人が資産を築くには長い構えで行く方がよい、という立場をとる。

 いろいろ書いてきたように個人的には投資をした方がよいという立場をとる(特に老後2000万問題に不安を抱えている人はぜひやってほしいと思う)が、するかしないかはそれぞれの問題だし、タイミングがあると思う。だからいま興味がなかったり元手が全然なくても、興味がわいたころにまたこのエントリーを読んでくれればうれしいと思う。いまはとりあえず、FP3級の勉強頑張ります、はい。

〇さらに知識を得たい人向けの入門書候補〇




図解でわかる! 投資信託
風呂内亜矢
秀和システム
2018-05-21






 以下の二冊を読むとよくわかるが、毎日が忙しい人ほど投資信託の積み立てはおすすめである。なにより「投資」を「信託」する商品なので、自分でやることは銘柄選びと入金と積立設定くらいだ。いったん設定してしまえばこれほど楽なことはないし、しかもリスクも分散される。現状、投資の入門としては王道だろう。その意味でも、金融庁がつみたてNISAの恒久化(現状は2037年までの措置のため)を達成してくれるよう応援したい。

お金は寝かせて増やしなさい
水瀬ケンイチ
フォレスト出版
2017-12-08






 Welthnaviを設立した柴山自身の著書を読むことで、彼がいかに紆余曲折を経てこのサービス提供にたどり着いたかが紹介されている。この本の中で重要なのは「失敗談」が。同じ轍を踏んでしまうのは時間とお金がもったいない。




 日本でETFを売買する前に読むならこのムック本がわかりやすいだろう。毎年内容がアップデートされている。





 エントリーではほとんど触れてないが、自分のいまの核は米国株投資である。日本じゃないの?なんで?そもそもどうするの?という人はたぱぞうさんが最近本にまとめたいのでこちらをどうぞ。スタイルは違うバフェット太郎氏の本も合わせて紹介する。




バカでも稼げる 「米国株」高配当投資
バフェット太郎
ぱる出版
2019-01-24



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2019年10月16日

地獄から生まれた勝者のメンタリティと歴史的アップセット ――『ブライトン・ミラクル』(2019年)



見:アマゾン・プライムビデオ

 サッカーライターの五百蔵さんのツイッターで、アマプラで本作が配信されていることを知った。ワールドカップ開幕直前に公開されたようだが、日本ではさほど話題になってないような気がした。ただ、ブレイブブロッサムことラグビー日本代表がワールドカップで予選プールを1位通過したことによって今週末にあのスプリングボクスこと南アフリカ代表と再戦を控えているいま、見なければと思ってみてみた。

 本編は80分少々の短い映画で、フェイクドキュメンタリーっぽい要素(役者が演じる部分)と、リーチ・マイケルや広瀬俊朗に五郎丸歩、そして前代表HCのエディ・ジョーンズなど本人がそのまま出演するパートがあり、劇画的でありつつもリアリティが非常に高い。この中でもエディを主人公と見立て、彼がいかにクレイジーであり、そのクレイジーさが前日本代表のメンバーのメンタリティ(と協会のメンタリティ)をいかに変えたのか? に最初から最後までスポットが当たる。

 ハードワークを好んだエディのトレーニングは、とりわけワールドカップイヤーの150日間にも及ぶ代表合宿はどの選手にとっても地獄であり、どの選手もかつて経験したことのないタフな練習の日々だったと語られているが、それを体現するように最初から最後までエディは厳しい態度で当たり続ける。なぜか。

 一つは1995年のワールドカップでNZに145失点して歴史的な惨敗をした日本代表のメンタリティは、それから20年近く経ってもまだまだ「勝者のメンタリティ」と呼ばれるような、いわば強者側のメンタリティにまったく達していないとエディが見たからだろう。映画の中のエディは常に怒っている。弱腰な選手たちに。そして自分と意見が違うだろうことを見越している協会スタッフたちに。例えばリーチは明確にエディと対立し、苛立ちを隠さない。それでも何度も何度も繰り返し衝突しながら、時計が前へと進んでいく。

 非常に現代的かつラグビー的だなと思ったのは選手の国籍や人種といった要素に切り込んでいるところだ。たとえば高校時代に日本にやってきてからずっと日本にいるリーチが映画の中で二度も職務質問に遭う。そこに肌の色が黒いから、以外の理由はない。二度目には隣に妻がいたため、妻は怒りをあらわにする。ここでリーチはあえて警官も、妻の怒りも相手にしない。

 コントロールできないことではなく、コントロールできることへこだわり続ける。エディが選手たちに与えたシンプルなメソッド(もちろん中身は地獄であるが)はリーチのメンタリティを少しずつ変えつつあった。大嫌いなHCだとしても、エディの言葉には反論できない。そのエディにもまた、日系三世(母親が日系二世)というバックグラウンドに家族含めて苦しんでいた時期があった。

 コントロールできることとはなにか。それは世界一弱いとも言えるスクラムの徹底的な強化であり、ランニングの強化といった、トレーニングで徹底的に改善できる要素だ。南アフリカと互角に立ち向かうためには、個々の能力の向上とチームとしての能力の向上のいずれもが必要になる。だから過剰なまでにエディは選手たちを怒鳴り続ける。他方で、「南アフリカに勝てっこない」といった周囲のノイズから選手たちを徹底的に守ろうとする。すべては勝つため、結果を出すために。ここもまた、非常にシンプルなアプローチではあるが、それがやがて歴史的なアップセットにつながるのだからスポーツは本当に面白い。

 さてエディの後を継いだジェイミー・ジョセフはエディ以上に地獄のトレーニングをいまの代表に課したらしい。他方でエディはイングランド代表の監督に就任し、2019年のワールドカップの決勝トーナメントでは日本と反対の山に入った。それぞれ南アフリカとNZを途中で倒さなければ実現しないが、もし決勝で相まみえるという奇跡が実現したとしたら、エディはどれほどにやりとするだろうか。そしてどれほど容赦なく日本代表に向かってくるだろうか。南アフリカとの再戦も楽しみだが、エディとの再会も楽しみにしたくなる。ワールドカップの期間中であればそんな空想めいた想像もできる、シンプルかつすぐれたドキュメンタリー映画だった。




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burningday at 00:56|PermalinkComments(0)movie