Days

日常と読書日記。 受験生日記は閉幕です。

2019年09月

トータル:¥1,877,998(月末時点)
証券:¥1,550,823
→年間受け取り分配金見込み:¥31,152
→日本株:外国株=22:78
→グロース:インカム=62:38
→個別株:その他(投信&ETF&REIT)=32:68
現金:¥261,706
その他資産:¥65,469


●雑感
 前回と少し書き方を変えてみたが、自分としてはこれくらいが一番ざっくりと把握するにはいいかなと思う。保有資産の内訳はグーグルのスプレッドシートで管理しているので、セクターごとのバランスとかも把握している。(ここで公開するのは手間がかかるのでいまはちょっと止めときます)
 この感じなら来月か遅くとも再来月には200万は超えてきそう。100万超えたのがちょうど2年前、2017年10月なので、0から100万まで27年8か月考えたことを考えれば、100→200が2年で達成できたのはまあ悪くない。悪くないが、いまの勢いなら来年のうちに300、あわよくば400も伺うくらいにはいきたい。相場の地合いにもよるけどね。(たまたま今月は相場がよかった)

●今月の回顧
・ワンタップバイに日本株が一気に増えたのでちまちま購入
→中でも多めの保有が、そーせい、アステラス、エムスリー、オリックス、アンリツ、JXTG、三井住友。このあたりは個別で増やしたかったセクター(ヘルスケア、金融、エネルギー)なので。
 というのと、例えばアンリツは以前から5G銘柄としてウォッチしていてまだまだ割安な水準だったので、ワンタップバイで1000円ずつ買い増せるのはありがたい。
 エムスリーはやや高値圏で購入しているが、日経平均入りすることもあってETFでの買い支えも期待できる。そーせいも一時の高値からすればまだまだ安いので、増やしていけばいいでしょう。まあバイオはボラが激しいので、一辺倒にはならないように。前から欲しかったアステラスがちょうど安値で拾えたのもよかった。

・米国株について
→買い増したのがHSBC、MRK、OXY、VFH、ZMLP。新規購入がAMGN、GPC、MOWORK(Slack)。
 MRKは安値で買えた方。VFHは買ったあとに金融株が上昇していったのでタイミングとしては良し。
 AMGNは以前からウォッチしており、200ドル割れの時点で買ったのでタイミングとしては悪くないかな。最近日経ヴェリタス9月16日号でも取り上げられていた銘柄。
 Slackがやや高値でつかんだけど1株なので、様子見。さすがにいまの20ドル代前半は売られすぎでしょって思うけど。
 GPCはあまり買わないセクターだけど分散の一環&配当貴族銘柄として入れてみた。

・アセットアロケーションについて
 グロース:インカムのバランスは割と理想的。個人的にはグロース株投資家なので(というかインデックス投資家というべきだが)インカムはあくまでもサテライトとしてやっている水準。グロースが6割を下回らないようにしつつ、インカムが個別株に寄りすぎないようにもしたい。
 個別株:その他のバランスはこんなものでしょう。個別株が4割を超えないようには調整したい。REITは高値で推移していることもあり、以前より多く保有はしていない。今後も買い増すとしたらインベスコやINVのような安く買える銘柄か、REITのETFで増やしていく方向かなと思っている。あとJ-REITに寄りすぎているので外国REITも買うなら増やしたい気持ち。

 こんな感じです。相場的にもアセットアロケーション的にも割といい感じかなと思っているので(ワンタップバイのおかげで管理する個別株が増えてしまったが)引き続きこんな感じでやっていきましょうという気持ち。
 毎月更新してもさほど変わらないので、2,3か月に一回くらいのペースでやっていきます。次回はover200を目指して。
 
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見:ホールソレイユ

 原作の評判も良く、また『さくら荘のペットな彼女』のような実績があるから、といった要素はあるとしてもテレビシリーズがスタートする段階で劇場版の製作が決まっているというケースはなかなかに珍しいのではないか。ただ、原作の6巻と7巻にあたるパートをテレビシリーズから独立させるアイデア自体は悪くない。少なくともテレビが1クールならば、7巻までを三ヶ月で放映するのには無理がある。実際5巻までの流れを描いたテレビシリーズも、相当する巻によってはかなりカットしてしまったな、という感覚はあった。けれどもひとまずテレビシリーズは幕を閉じ、シリーズの一つの山が劇場で見られるというのは、嬉しい気持ちが強かった。

 選択の物語である。それも、二律背反の選択で、どちらかを得ればどちらかを失うというタイプの究極の選択である。それも、二人のヒロインから一人を選ぶのではなく、自分か牧之原翔子なのだ、というの咲太にとって、そして本来は無関係だったはずの第三者の桜島麻衣にとってつらい複雑な現実なのだ。このような究極の選択を要求する物語をどのように表現するか、に焦点を当てよう。

 そのために、ここは桜島麻衣の視点から見ていこう。牧之原翔子がメインヒロインになる回であり、翔子のウェディングドレスなどなかなか力の入ったシーンを見ることができたが、個人的には瀬戸麻沙美が演じた麻衣がいままでにないくらい魅力的に感じた。今回の彼女の役割は、端的に言えば献身である。彼女の場合、エゴを隠さない献身である。つまり、「咲太と一緒にいたい」という気持ちは譲らない。けれども、病気を抱える翔子を遠ざけるわけでもない。翔子が「やさしい人になりたい」と願うヒロインならば、麻衣はすでに優しすぎるヒロインだろう。

 同時に、咲太のまわりにいる「サブヒロイン」たちもまた、咲太や麻衣に対してとても優しい。双葉理央はいつものように科学やSFの知識で二人をサポート(なにせ今回のネタは同時存在とタイムリープである)するし、古賀朋絵も意外なところでスキル(?)を発揮する。理央の存在は映画に安定感を、朋絵の存在は抜けたところを提供してくれるので、翔子/咲太/麻衣の三者関係がどんどんシリアスさを増していく中でのいいアクセントになっている。アクセントという意味では麻衣の妹、豊浜のどかも忘れてはならないか。

 さて、展開については6巻の部分をかなり圧縮することでかなり前半は早足になっている(どうしても「消化している」という印象がぬぐえなかった)が、その分7巻に相当する映画の後半部分にかなり重きを置いてきたのが伝わってきた。映像表現においても、声優たちの感情のこもった表現についてもで、前述したように瀬戸麻沙美が本当に素晴らしかった。彼女が桜島麻衣を演じてくれたおかげで、「メインヒロイン」は彼女しかいないという思いにさせられる。

 そしてその分、咲太の肩の荷は重い。朋絵と「偽の恋人ごっこ」をしていたのがなつかしくなるほど、これまでにないくらい心理的に追い込まれていく。逆にそこまで追い込まれた中で彼がどのような選択を、行動をするかが見ものであり、印象的な結末へとつながっていく。繰り返しになるが、美しい結末を劇場で見られたのが何よりうれしい。















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8月の読書メーター
読んだ本の数:9
読んだページ数:2902
ナイス数:13

精神科ナースポケットブック精神科ナースポケットブック感想
私は看護師ではなく福祉職だが、常時精神障害、知的障害、発達障害の利用者を支援する立場なので、必要な情報がぎゅっとまとまっているのは非常に参考になると感じた一冊。
読了日:08月01日 著者:
幸運な男――伊藤智仁  悲運のエースの幸福な人生幸運な男――伊藤智仁 悲運のエースの幸福な人生
読了日:08月02日 著者:長谷川晶一
ユリイカ 2019年7月号 特集=山戸結希 ―『おとぎ話みたい』『溺れるナイフ』『21世紀の女の子』『ホットギミック ガールミーツボーイ』へ―ユリイカ 2019年7月号 特集=山戸結希 ―『おとぎ話みたい』『溺れるナイフ』『21世紀の女の子』『ホットギミック ガールミーツボーイ』へ―
読了日:08月03日 著者:山戸結希,井土紀州,志磨遼平,最果タヒ,戸田真琴,有馬和樹,の子
現代思想 2019年5月臨時増刊号 総特集◎現代思想43のキーワード (現代思想5月臨時増刊号)現代思想 2019年5月臨時増刊号 総特集◎現代思想43のキーワード (現代思想5月臨時増刊号)感想
反出生主義、ポピュリズム、自己啓発、第三波以降のフェミニズムあたりが気になって読んだ。読み飛ばしたところもあるが、それも含めてザッピングするような一冊。あえて近接したワードや概念を43の中に含めてるのも、まあこれはこれで悪くはないかもしれない。あと対談パート2つ目のトミヤマユキコさんのいくつかの発言が面白かった。
読了日:08月05日 著者:千葉雅也,松本卓也,渡辺ペコ,トミヤマユキコ,清田隆之
キューキュー
読了日:08月12日 著者:上田 岳弘
ネット右派の歴史社会学 アンダーグラウンド平成史1990-2000年代ネット右派の歴史社会学 アンダーグラウンド平成史1990-2000年代
読了日:08月21日 著者:伊藤 昌亮
[図解] アンガーマネジメント超入門 怒りが消える心のトレーニング[図解] アンガーマネジメント超入門 怒りが消える心のトレーニング
読了日:08月24日 著者:安藤 俊介
外は夏 (となりの国のものがたり)外は夏 (となりの国のものがたり)
読了日:08月30日 著者:キム・エラン
本業はオタクです。-シュミも楽しむあの人の仕事術 (単行本)本業はオタクです。-シュミも楽しむあの人の仕事術 (単行本)
読了日:08月30日 著者:劇団雌猫

読書メーター



 mediumへのアップはありませんでした。9月はもうちょいがんばります。
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見:出町座

 ずっと気になっていたがなかなか機会を逃していた山戸結希の映画をようやく初めて見た。このあと続けてみた2016年の「溺れるナイフ」も同様に、少女マンガをベースに山戸なりのアレンジを加えた(少なくとも本作に関しては再解釈とか二次創作という表現をしてもよいだろう)ものとなっていて、何よりそれこそが山戸結希の映画を見る醍醐味だと言ってよいだろう。

 一言で言えばエモすぎるというか、あまりにもまぶしすぎるものを見せつけられる。主人公の急に初に訪れたキラキラした世界からの訪問者は、彼女の王子様となって未知の世界へと誘っていく。他方で最悪の出会い方をした腐れ縁のメガネ男子は、初と接するうちに驚異的な終着を見せていく。そして血がつながっていない初の兄もまた、兄という特別なポジションを利用しながら距離を縮めていく。

 このような書き方をすると初に急にモテ期が訪れたように見えるし、実際そうなのだとも言えるのだが、実は一つの大きなミステリーが込められている。その意味では非常に、現実的かつ社会的なアプローチをしている。初の目には見えない世界が存在すること(善意も悪意も)を初は身を持って知っていくことになる。そうした現実の海の中で彼女は自分自身のアイデンティティと愛を探していくのだ。自分が本当に好きな人を最初から誰か一人には絞れないから、三人それぞれに対して。なんてエモい!

 山戸結希は少し前に放映された「セブンルール」の中で女の子の代弁者になることを目指している映画監督として紹介されおていたし、彼女のフィルモグラフィをひもとくと実際そうなのだろうと感じる。出世作となり彼女の知名度を一躍上げたといってもいい「溺れるナイフ」は、山戸の表現しようとすること、彼女の伝えたいことがあふれている。その先に、本作「ホットギミックガールミーツボーイ」があると言ってよい。(このこともツイッターかどこかで彼女自身が表明していた)

 その先というのは、パンフレットに彼女が寄せた「すべての少女と、少女の出会いゆく少年のために」という言葉に表れている。この社会のどこかで鬱屈とした日々を過ごしている弱い存在というのは、何も少女には限らない。もちろん男女の社会的格差を考慮する必要はあると思うけれど(山戸が少女を擁護する根拠でもあるはずだ)では少年たちにとって生きやすい時代であり社会かというとそうでもない。誰だって、鬱屈さや息苦しさ、あるいは大人の悪意に苦しみながら生きている。

 こうしたアプローチは、キム・エランやチェ・ウニョンの書く小説を連想させる。韓国も日本と同様かそれ以上に、女性であることによって不平等を得てしまう構造を持つ。ウニョンは一貫して意識的にそうした社会を生きる10代や20代の女性に寄り添ってきたし、エランもまた現代社会を生きる若者の苦悩や人間関係を丁寧に、そして繊細に記述している。キャラクターの、とりわけ少女の感情の演出を見ていると、かつての綿矢りさや村田沙耶香を思い出す。内側からほとばしるエネルギー、そしてそれを放出する瞬間のすさまじさ。

 山戸の映画もまた、小説と表現方法は違えど飾りないストレートな感情をぶつけ合うことで映像を構築していく。そして数々の音楽を利用しながら、キャラクター同士の関係性を演劇的に盛り立てる一方、一気に冷たい現実に叩き落とすシビアさも同時に見せる。そうした表現を用いながらビビッドな感情を届けようとすることに、何よりの魅力を感じるし、才能を感じる。

 彼女の、時代が待望した才能を見せつけられることについて、山戸結希の描くヒロインたちと世代は違えど、山戸結希自身と同じ時代を地方と東京で生きてきた者としては、これ以上ない幸福だと思う。もっともっと、彼女の才能を見ていたい。見続けていたい。
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