Days

日常と読書日記。 受験生日記は閉幕です。

2013年12月

 前回のエントリーに引き続き。10月に放映を開始した秋アニメから残り5曲と、+2ということで別途2曲を選んでいろいろ書きました。

Yun*chi「Your song*」


 『ログ・ホライズン』OP。
 Yun*chiがついにアニメタイアップかーということと、よく考えたらこれが1stシングルでした。2012年の秋にkzのプロデュースでメジャーデビューし、ミニアルバムを2枚発表してからの流れで、年明けには1stフルアルバムもリリースする模様。
 彼女の魅力はなんといってもそのキラキラした声で、事務所の先輩にはきゃりーがいるがきゃりーとは違う個性を(まだきゃりーほどの知名度や注目はないと思うが)これからも発揮してくれるだろうと安心して確かめられる一曲。
 Amazonのレビューによるとあるキャラに寄り添った歌詞になっているとのことで、直球のラブソングなのはそういう意図があったのか。(アニメは見てないのでよく分からん)。MVがかなりセクシーで、きゃりー同様モデル出身という自分自身の魅力も合わせて出しているという感じ。NHKアニメなのにMVがこんなセクシーでええんかという気はするものも、これはこれでいいと思いますはい。

STAR☆ANIS「KIRA☆Power」


 『アイカツ!』第三期OP。キラキラした曲が続きます(よく考えたら次もだ)。
 アイカツもアニメは全然追えてないけど曲はいくつか聴いていて、MONACAらしいエレクトロポップなキラキラ感がめちゃくちゃ気持ちいい。女児向けアニメなのにここまでクオリティ高くていいのか(全然悪くはないが)と思いつつ、音楽だけでももっといろいろ聞いてみたいと思わせるには十分である。
 これは毎回共通することでもあるが歌詞はアイカツ!のキャラソン的な自分たち自身のことだとか希望や未来といった明るいことを歌いながら、ボーカルは声優を起用せずそれ専用のボーカルを置いていることで、キャラソン的なアニメ声ボーカルとは一線を画している。具体例が少し前であれだけど、『Angel Beats!』が試みたやり方に近いなーと思っていて、つまり(アイドルという形で)音楽をやろうとしているキャラクターにとって、音楽がアニメ声であることはできるならば避けたいのではないか、というアプローチだ。
 もっとも、アイマスであるとかラブライブ!といった一連のプロジェクトでは新人声優を育てる課程でアイドルもののアニメの声優と歌の両方をつとめさせているわけで、どちらかがのアプローチが正しい(あるいはどちらが商業的に成功するか)とかいうわけではない。そうではなくて、『アイカツ!』はアイマスやラブライブ!とは違う志向をしているんだ、ということが認識できるんじゃなかろうか、ということだ。
 曲の説明から離れすぎたのでもう少し触れておくと、歌詞はアニメが二年目に突入した状況にふさわしいものなのだろうと思う。あくまでアイドルとしてどう振る舞うか、といったところを「かなえましょうこの夢よ」だとか「歌いましょうこの場所で」と言ったストレートなフレーズで高らかに歌い上げる。
 明るさと前向きな感じを押し出しつつ視聴者に伝わりやすいストレートな歌詞が書かれ、MONACAが妥協しない音を作り上げる。『アイカツ!』を全然追えてないことに後悔しか感じないが、音楽だけでももっとちゃんと聴こうと思わせるには十分だ。

ねごと「シンクロマニカ」


 『ガリレイドンナ』OP。
 auのCMソングになった「カロン」のころからねごとはいつかアニソンタイアップしそうだなーするかなーと思っていたがこういう形の曲になりましたか、という感じ。クール、スタイリッシュという形容詞が似合うこの曲はノイタミナ枠にもふさわしいのだろうと思う。アニメとしてはちょっと(というかいつものノイタミナらしい尺足らずな)これでいいのかという展開で収束しつつあるのだが。
 クラップとドラムが呼応するように音を大きくしていくイントロでまず持っていかれる。全体的にドラムが気持ちよく効果的に使われている印象が強かった。ねごとってこういうアプローチもできるんだなと。その上でピコピコした電子音を挿入することで他のガールズバンドとは差異化をはかっているような感じ。
 「シンクロマニカ」って結局何なのかははっきりしないが、タイトルになっているワードが繰り返し歌詞に挿入されるのはたとえば「メルシールー」のときにも試みているけど、
 

歌組雪月花「回レ!雪月花」


 『機巧少女は傷つかない』ED。
 ヒゲドライバーさんがアニソンとは、というのがまず最初の驚きだがしっかりキャラソンになってて面白い。ヒゲドラさん自身はかなり多彩な曲を作る人なので、オファーにキッチリ合わせて来たという所だろうか。しかもこれめちゃくちゃやみつきになる。
 回れ回れ回れ回れ回れ回れ回れ!

南條愛乃「君が笑む夕暮れ」


 『東京レイヴンズ』ED。
 去年ミニアルバム『カタルモア』でソロデビューを果たしたナンジョルノがアニメタイアップしたこの曲でめでたく1stシングルをリリース。元々キャラソンでの活動が多く(今はμ's from ラブライブ!とか)曲を歌うこと自体はかなり手馴れているところがあるが、その中で南條愛乃としての色をどれだけ出していけるのかというところが鍵だったように思う。これは日笠陽子や花澤香菜といった、昨今ソロ名義でデビューした声優出身の歌手がまず最初に通る道、でもあるわけだが。
 結論から言うと『カタルモア』で自分の味を出すということをすでに経験しているので、悠々とクリアしているように見える。KOTOKOの書いた優しい歌詞に、優しい歌を乗せる。気持ちいいというよりは心地よさといった展開をナンジョルノが見せてくれたことに強い驚きはないが、あまりこういった路線の売り出し方はいままでなかったように思う。
 ソロになったからこそ、いままではできなかった試みがなされていくのならば、これからも楽しみだなと思う。


 という10曲を選んだが、番外編として映画の楽曲から二つほど。こっちも最高に良かったので、せっかくなので。

番外編

Kalafina「アレルヤ」


 『空の境界 未来福音』主題歌。
 映画館で2時間近い壮大なアフターストーリーを眺めたあとにこの曲を聴くと、『空の境界』というプロジェクトをリアルタイムで、間近に体験できてほんとうによかったと思うし、あまりにも梶浦らしくないストレートな音の作り方と歌詞には涙が出そうだった。
 祝祭。一言で言うとそういうことだろうと思う。映画として7年間駆け抜けてきたこれまでのフィナーレを、壮大に。

Claris「カラフル」


 『魔法少女まどか☆マギカ』主題歌
 映画は見てない(ネタバレはいくらか拝見している)のだけど、この曲を聴くときっとそう悪い結末ではなかったのだろうと推測される。「コネクト」のときから考えると、3年近い時間をかけてこういったところにたどりついたのか、と思うとこちらはこちらで感慨深い。
このエントリーをはてなブックマークに追加

 遅くなったし今回は(も)延期しようかと思ったけどようやくフル尺が媒体になりほとんど出そろった今期の楽曲をいろいろ聴いてるとやっぱりいまのアニソン業界熱いなーと思うところが多々あり、半年ぶりにエントリーにしました。前回はこちら
 アニソンを聴いてて思うのは90秒とフルでは同じ曲でも印象が全く異なる、ということが珍しくない。前者は映像とセットで生きるものだとするなら、後者は音だけで魅せなければならない。たとえば進撃1クール目のOPだった「紅蓮の弓矢」はフルで聴くと全く別の曲になるのだが、だからといって90秒版の魅力が減るわけでもない。どちらが編集されたもので、どちらがオリジナルなのか分からなくなる。一つの楽曲で二つの味があるのが、面白いところなのだろう。

 今回も10曲選んだけど、OP曲がちょっと多め。OPがそのまま主題歌というイメージにつながりやすいので、こっちのほうがどうしても力はいってるのかなと思ったりする。あとちゃんと見てないアニメからの選出(曲だけ聴いた)も多め。

茅原実里「境界の彼方」


 『境界の彼方』OP曲。
 文句なしに今年のベストアニソンにかかげていいと思っている。(次点は情報処理部「せーのっ」(『ゆゆ式』OP)
 春に出した「この世界は僕らを待っていた」でも感じた伸びのあるみのりんの声がめちゃくちゃ気持ちいい。彼女の声が一つのエンターテインメントとして成立しうることの表れだなと改めて感じる。
 歌詞を書いた畑亜貴が意図的にやっていると思うのだが語尾に「よ」をつけて伸ばすフレーズが非常に多くて、そこがかなり爽やかに際立っている(「そうだよ」「行くよ」「目覚めるよ」など)。対して「い」で終わるフレーズ(「いらない」)の力強さと合わせてかなり耳に残るのだ。
 メロ自体も突き抜けるように疾走し続け、ピアノが踊るように走るなど最後まで音楽が盛り上がり続ける。それがめちゃくちゃ楽しい。なんかさっきからめちゃくちゃとしか言ってないが、これはいい音で聴くと本当に楽しいだろうなと思う。
 アニメとしてはちょっと昔に回帰するところや崩れていったところがあるが映像と合わせてこの曲が採用されたOPは最後までずっと鮮烈な印象を残したと思う。

Ray「lull 〜そして僕らは〜」


 『凪のあすから』OP曲。
 イメージソングとして先行して発表されていた「凪 -nagi-」が少し悲しさや寂しさの残るメロだったことを考えると、「lull」はアニメのOP曲として爽やかにまとまっている。デビュー曲「sing」を彷彿とさせるI'veらしいエレポップのサウンドに、川田まみのあてた詞がアニメともきれいにリンクしていて心地よい。
 Rayは半年ほど前に1stアルバム『RAYVE』をリリースして、着実にシンガーとしての歩みを刻んできていると思う。I'veから少しずつ離れていくのかなと思っていたが、このタッグが実現したことは素直に嬉しい。

堀江由衣「Golden Time」


 『ゴールデンタイム』OP曲。
 ほっちゃんの音楽をそれほど知っているわけではないし、アニメの曲としてちゃんと聴いたのは『とらドラ!』以来なのではと思うが、祝祭感しかないメロと歌詞に「Golden Time」というタイトルをあてたのは非常にうまい。まあ、アニメのタイトルと同じわけだけど。
 「境界の彼方」が印象的でかつ珍しかったように、最近のアニソンは音楽としての質が多様化しつつ向上化していることもあって、アニメにどれだけ寄り添うかということはかつてのアニメソングほどは重要じゃない印象がある。(重要じゃないというよりは、アニメへの寄り添い方を音楽のクリエイターが選択できるようになってきたのかもしれない)
 その上でアニメにガンガン寄り添いますよ、というメッセージがまずタイトルから伝わってきて、かつこのゴールデン感。ゴールデンタイムも祝祭もいつか終わってしまうわけで、その分の切なさやむなしさももちろんあるが、この曲を聴いているとそういう気分すら吹っ飛んでしまいそうな気がする。

fhana「tiny lamp」


 『ぎんぎつね』OP。
 fhanaは前作の「ケセラセラ」も質が高くかつポップなアニソンに仕上げてきた印象があったが、今回はOP曲に採用されたこともあってだろうかなりBPMの高めな曲になっている。メジャーデビュー以前からfhanaやfhanaメンバー(佐藤純一、yuxuki、kevin)の楽曲を聴いている身からするとこういう音楽を仕上げてくるイメージがなかったので率直にびっくりした。そして率直にすごくいい。これも繰り返しになるが、OP曲独特の楽しさと気持ちよさがたっぷりこめられているのはとてもいい。
 シンプルなバンドサウンドにはならず佐藤の弾くピアノと頻繁に挿入される電子音(おそらく元はkevinの音だと思う)が加わることでfhanaらしい、彼らにしかない独特のメロになる。ポップさを最初から志向していたのではないと思うが、アニメの曲に連続して採用されるようになってエレクトロよりな音を残しつつポップさを前に出すようになってきたのがはっきりしたなと思う。
 年明けの冬クールのアニメでも曲が採用されることが決まっていて、そこではどういうメロディになるのか(あるいは誰の音が際立つのか?)が非常に楽しみだ。
 
nano.RIPE「なないろびより」


 『のんのんびより』OP曲。 「日々に答えなどない」
 nano.RIPEっぽくないなという印象はサビの持つメロの悲しさ(田舎の風景を例示的につづった歌詞も、ところどころ切なさを醸し出している)にあって、これは日常系かつ田舎を舞台にしたアニメのために歌ったのかたまたまそうなったのかはよく分からない。よく分からないけど4話のれんげちゃん涙の回を見て改めてこの曲を聴くとああうまくかみあってるなと思う。
 あと、これはMVを見ての印象でもあるが『花咲くいろは』がそうであったように地方あるいは田舎の青春を描く作品とnano.RIPEの組み合わせは悪くない。
 nano.RIPEは年明けに3rdアルバムを出すほど精力的にライブを含めた活動をしているし、所属レーベルがランティスなのでこれからもアニソンに採用されるだろうと思う。バンドとしてアニソンを作り続けるという形式は珍しいし、その分差異化できる点もあるので、fhanaとも似た期待感を持って楽しみにしている。


 さくっとまとめようとしたがやっぱり少し長くなるので後編はまた次回。選曲は済んでいるので近いうちに。

このエントリーをはてなブックマークに追加

 続けてやるかどうかは分からないが、最近ニコニコでエレクトロニカタグをまわって曲を探すのが面白いな、と思っていたのでまとめてみたくなっった。最初はエレクトロニカに限定しようかなと思ったがそもそもエレクトロニカというジャンル自体が境界の曖昧なものだし、ネットで無料に聞けるものを中心にまとめつつ紹介しよう、ということで上記のようなエントリータイトルにした。
 ただ今回は当初の予定通り、エレクトロニカやテクノなどの電子音楽とその周辺、という感じになった。オリジナル曲だけでなくリミックスもいくつかセレクトしています。
 このエントリーではニコニコやyoutube、あるいはsoundcloudなど、ネットで無料で聴けるものをもとにして、曲や動画を貼りつけながら軽くコメントしていく感じで書いていきたいと思います。(ある人のブログからアイデアをちょっと拝借している)

 というわけで、11月に投稿されたものから。

short stories - yeast


 「Scope for Imagination」という約一年前に投稿された楽曲を見つけてyeastさんの世界観にハマっていたら、ちょうど過去の曲をまとめたミニアルバム(この動画)が投稿されたので今回の一つ目にあげてみる。
 short storiesというタイトルからもイメージされるように、一つ一つの楽曲が物語性を帯びている印象を受ける。ピアノと弦のメロディが多くの楽曲で印象的に使われており。
 たとえば「escapism with lycoris」では繰り返されるピアノのメロディの裏で弦が切なくかき鳴らされており、世界に引き込まれていく。この、楽曲の世界に引き込まれる感覚が非常に素敵だ。



 「short stories」は総じて静かな曲が多くBGMとしても聴けるが、一つ一つの曲の変化に耳をそばだてることによって音の深さが見えてくる、充実のアルバムになっていると思う。
 作者のサイトから楽曲がmp3形式でダウンロード可能。 http://yeast.sakura.ne.jp/short_stories.html


I Love You - Cuushe


 Cuusheというシンガーを知ったのはこれとは別の曲なのだが、いくつかの曲を動画で見て聴いてその両方のクオリティの高さに驚かされる。声の質はやなぎなぎに近い気がする。はっきりとした発音で、だが悲しさや切なさを帯びた声。音楽には明るさと暗さが両方備わっているから、悪くないバランスだと思う。
 着目すべきはクオリティというよりは、オリジナリティあふれる彼女の音楽で、ボーカロイドよろしく声を楽器にしながら電子音楽に溶け込むように一つの曲を成り立たせているところは本当に魅力的だ(動画は別の人が作っているようだが)。とりあえずyoutubeでいろいろ聴いてみよう。
 この楽曲は9月にリリースした『Butterfly Case』というアルバムの中の一つで、flau.jpというサイトからクロスフェードの視聴や購入が可能。CD版と配信(bandcampとitunes)がある。 http://www.flau.jp/releases/36.html

braftanima - ヨナレプリカ

 
 おとなしめのミニマルかな、と思って聴き始めたら中盤あたりから曲がだんだん壮大になっていき、曲が奥行きを持って広がり始めるのが実感できる。壮大さの果てに空虚さも感じるのが面白いところで、少しずつ収束していくところはきれいだった。
 投稿文によると初めてのオリジナル曲らしいが、初めてとはとても思えず。もっといろいろ聞かせてください!

2nd(feat.あんどりいらんど ann) - あなぷら


 これはとても気持ちよくていいハウス。音がじわじわ来る感じって、最初から盛り上げすぎずにちょっとずつ踊りたい気持ちにさせるので好きです。サビまでためる感じがね、嫌いになれるわけがない。
 あんどりいらんどは「神Talk」という曲を以前聴いたことがあるくらいの認識だったけど、かき消えそうなannの声が(ともすれば音に負けそうではあるが)今回も儚げに響いていてよい。あなぷらさんの音も、annの声をうまく助長させている。他方でインスト部分でしっかり魅せている。
 それにしても気持ちよかった。音の大きいHOUSEはあまり得意ではないが、この曲はとても心地よかった。

カラフル(so-fram*c mix) - so-fram*c


 映画は見てないけどリミックスはいろいろと聴いている。ムンベのぎゅいんぎゅいんさせる音が気持ちいいっす。クラリスの二人の音がかき消えるわけではなく、音をガンガンに鳴らすのはなかなかなのでは。

カラフル(simoyuki mix) - しも


 カラフルのリミックス2曲目。ほむほむに捧げます、とのこと。
 チップチューン気味のイントロから始まり、四つ打ちを華麗に刻みながらアングラによりすぎないポップさを備えているのが先ほどのリミックスとは違うところかな。
 声がより前面に出るように音を立てていたりとか、間奏で「コネクト」や「ルミナス」のサビの一部の音を鳴らしたり、ピアノを小さく繰り返しながら収束していくラストまで、細部にこだわったリミックスからは愛しか伝わってこない。

カラフル - Magica Beat mix - おにたん

 
 3曲目。ただ一番最初に聴いたカラフルのリミックスはこれで、しばらくはこればっかり聞いていた。
 映画見てないので分からんけど、原曲にもある明るさと幸福感を、ビートに載せて速いBPMでピコピコにアレンジするとこういう風になりますよ、という感じ。アイデアはシンプルだけど、そのセンスが素晴らしい。ClariSのふたりのボーカルはやや後面に下がり気味になっているが、その声の弱さはあまり気にならない。
 楽しそうに音が鳴っていて、少女ふたりの歌が聞こえる。最後の最後にピアノがかき鳴らされるところとかすごく好きです。
 こちらのアドレスからmp3形式でダウンロード可能。 http://www1.axfc.net/u/3073775?key=homu

Golden Time(Asterisk Dn'B Remix) - Asterisk-core


 原曲を聴いたときからリミックスに向きそうだな、と思っていたが(曲調も歌詞の軽やかさも)端的にDJとして回すためになかなか最適なのでは、というリミックス。四つ打ちを華麗に刻みながらガンガン攻めてくるなーと。トランスっぽさもある。
 個人的には間奏で鳴るピコピコがとても好みで、音がハードに鳴りすぎないためのいいアクセントになっていると思う。 

わすれる feat. F9 - tilt-six


 tilt-sixさんはボカロPとしてミクを使ったクオリティの高いハードな楽曲をいくつもあげているが、この曲は初音ミクバージョンとF9バージョンがあって、こっちをとりあげてみた。
 ニコニコでいろいろと論争になることを考えると比較するのはあまりよろしくないのかもしれないが、F9さんの声の質(声の形がしっかりしているが、太すぎない)とハードな四つ打ちサウンドがうまくかみあう。もっともそれは、どういう曲であっても自然と歌いこなせるF9さんの歌唱力によるところかもしれず、その点では機械のミクさんは(正確ではあるが、声をコントロールできる幅があらかじめ決まっているために)ちょっと弱い。
 以前投稿した「ホシゾラレイン」を彷彿とさせる多様な音を交えながら軸をぶらさないtilt-sixさんのサウンドはかなり魅力的だし、これは高音質で聴きたいと思っていたところCDが前回のボーマスでリリースされた。

</TearDrop>
tilt-six
tilt-sics
2013-11-17



Half The World feat. F9 - cargo


 F9さんコラボ2曲目。cargoの新曲のショートバージョンなので厳密には「フリーミュージック」ではないのだが。個人的には、F9さんの幅はどこまで広がるんだろうか、ということを再確認させられる一曲。何にでも合わせられてほんとに驚く。
 cargoの音楽はこのままクラブでガンガン流れていてもおかしくないくらい勢いのある、力強いテクノなわけだけど(実際クラブシーンで活躍されているようで、NNI離れしたクオリティ)音楽を聴きながら垣間見える洋楽志向に、F9さんの主張しすぎないが艶のある声がよく似合う。
 F9さんの話ばかりしてあれだけど、このボーカリストはコラボした曲を聴くごとにその曲を歌うにふさわしい声を毎回のように用意する。同じ声だけど同じ声のように聞こえない。もちろん音程や声の出し方など、分かりやすい部分で違うところはある。でもそれだけでは説明できる気がしない(単に俺の文章力のなさかもしれないが)くらい、曲に合わせて変化し続けることを可能としている彼女の声には非常に魅力がある。
 インターネットでの音楽シーンや同人音楽のシーンではいままでも多くの魅力的な女性ボーカルがその声を響かせてきたが、一つの声という個性に染まりきらないF9は、これからも比類できない存在であり続けるだろう。そうあってほしい。やや大げさだけども。


 ということで、11月のセレクトはこんな感じ。
このエントリーをはてなブックマークに追加

↑このページのトップヘ