「スキロー」という略称でインターネットでは話題になっていたアニメを少し遅れて一気見。「石川県の端っこ」出身である主人公の岩倉美津未は地元では「神童」であり、地元を含む地方の過疎化問題を解決したい→総務省の官僚になりたい→そのためにT大法学部に行きたい、 …
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再びの春に芽吹く変化の兆しと、成熟と未熟のあわいが生む鮮やかな反復 ――『青春ブタ野郎はランドセルガールの夢を見ない』(2023年)
見:イオンシネマ綾川 前作から半年を待たずに公開となったシリーズ新作であり、高校生編完結の1本である。春から始まった物語が次の春へ、つまり梓川咲太と桜島麻衣が出会ってから一年が経過することを様々な形で実感させられる作品になっている。 シリーズ前々 …
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2023年12月現在のバーニング証券運用状況&新NISAのプラン
去年もこの記事を書こう書こうと思って結局忘れていた(去年のこの時期は新型コロナ感染などもあり)ので、前回が2年前になる。その前回のエントリーを貼っておく。2022年は相場的にはかなり苦しい一年だったので、書く気が起きなかった可能性はあるわけだが。 ◎2023 …
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「浅い共感」の効果と限界、あるいは他人の話を聞く時に意識している2つのこと
Netflixで配信されている『LIGHTHOUSE』という番組を少し前に見ていた。 これは星野源とオードリーの若林の二人が、佐久間Pのセッティングに応じてそれぞれの悩みについて語り合うという番組だ。ある時はホテルの高層、ある時は車内でドライブしながら、といった形 …
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静けさの中での再生と、逃れられないリアル ――『ハン・ゴンジュ 17歳の涙』(韓国、2014年)
見:Jaiho 定期的にJaihoで韓国映画を見ているが、本作もその一環で見てみた。2004年に韓国で起きた事件を題材にして2014年に制作された映画で、低予算だが各映画賞などで評価を受けたようだ。主演のチョン・ウヒはこの映画で韓国国内の映画賞で主演女優賞をとっている …
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血なまぐさい拳と、熱くほとばしる感情 ――『夜間飛行』(韓国、2014年)
見:Jaiho 率直に思ったのは「男子高校生の映画だな」ということだった。この映画では頻繁にケンカのシーンが登場するが、校内のギャンググループ(学校側も逆らえない)が存在して校内暴力を先導する光景は今の日本ではあまり考えにくいので新鮮に映る。 この映画に …
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「語らない」と「分からない」から始まるコミュニケーションの行く末 ――『アンダーカレント』(2023年)
見:イオンシネマ綾川 少し前に見た『CLOSE』も思い返せばひどく純文学的な映画、つまりストーリーによるカタルシスよりも人間を描くことにとにかく注力した映画だと感じていたが、本作『アンダーカレント』も『CLOSE』とは全然アプローチは違うものの、似たような感慨 …
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役割の差異、ミッションの共有、心理的・物理的ストレスとの向き合い方 ――『火星基地シミュレーション 隔絶された365日の記録』(NHK、2023年)
初放送は今年の3月だが最近BS1の深夜枠でやっていたためなんとなく見始めた結果、なかなか面白いドキュメンタリーになっていたと感じた。アメリカのとある火山の頂上付近を仮想火星基地のベースキャンプとし、そこに志願して集まった6人の男女が1年間共同生活をする。週 …
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あの日あの瞬間のイスラエルに至るまでのバックヤードを描く ――『6月0日 アイヒマンが処刑された日』(イスラエル・アメリカ合作、2022年)
見:ソレイユ・2 ソレイユでの公開が決まった時からこれは見よう、見たいと思っていた。いくつかの理由はあるが、NHKの『映像の世紀 バタフライエフェクト』でナチハンターのドキュメンタリーが作られていたからである。ナチハンター、つまり戦後に生き残ったナチスの …
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長く生きる義務はないが、愛もまたそばにある ――『フリーソロ』(アメリカ、2018年)
見:Amazonビデオ 山岳ドキュメンタリーを見るのは2017年に見た『MERU』以来だったが、監督は同じエリザベス・チャイ・ヴァサルヘリィが務めており、『MERU』では出演者の一人だった山岳カメラマンのジミー・チンも今回監督を務めている。プライベートでは夫婦でもある …
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